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更新日:2026/08/13

「生前に預金を全額おろす」は逆効果?相続でもめないための3つの正しい備え

監修者
田阪裕章
大阪府>大阪市
田阪法律事務所
田阪裕章
「生前に預金を全額おろす」は逆効果?相続でもめないための3つの正しい備え
「親が元気なうちに、口座が凍結される前に預金を全部おろしておけば安心」——そんな話を聞いて、不安になっていませんか。実は死亡と同時に口座が凍結されるわけではありません。あわてて全額おろすと、かえって、相続税の申告の際に問題になったり、使い込みを疑われたりと、相続人間のトラブルの火種になることもあります。この記事では、「生前に全額おろす」が逆効果になりやすい理由と、相続でもめないための正しい備え方(遺言・家族信託・生前贈与を中心とした3つ)を、やさしく整理します。
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「生前に全額おろしておけば安心」は本当?

生前に預金を全額おろせば凍結回避や相続税対策になり安心という誤解に対し、実際には凍結は死亡と同時ではなく、現金にしても相続税は変わらず、使い道を説明できないと もめやすいことを左右で対比した図

まずは、この「全額おろしておけば安心」という考え方が、なぜ生まれるのかを見てみましょう。

よく言われる2つの理由(凍結回避・相続税対策)

「生前に全額おろしておくとよい」と言われる理由は、主に2つです。

1つは、口座が凍結されると当面のお金に困るため、その前に引き出しておこう、という凍結回避の発想です。

もう1つは、預金を減らしておけば相続税が下がるのでは、という相続税対策への期待です。口座からお金がなくなれば、その分だけ相続財産が減ると考えるわけです。

どちらも、次に見るように、実際にはうまくいかないことが多いのです。むしろ、あとで説明する新たなトラブルを招くこともあります。

結論、そのまま全額おろすのはおすすめできない

結論から言うと、ただ全額をおろして手元に置くのは、あまりおすすめできません

口座凍結は死亡と同時に起こるわけではなく、あわてる必要はありません。

また、現金にしても相続税は基本的に変わらず、むしろ「そのお金は何に使ったのか」で、あとからもめやすくなります。

つまり、全額おろすことは、安心どころか新たな火種を生みかねません。「おろせば安心」ではなく、目的に合った正しい備えをするのが得策です。

そもそも口座はいつ凍結される?

名義人の死亡だけでは口座は凍結されず、遺族の連絡などで銀行が死亡を把握した時点で凍結される流れを、死亡→銀行が把握→凍結の順で示した矢印の図

「全額おろす」という発想の前提になっている口座凍結。まずは、その仕組みを正しく押さえましょう。

死亡してすぐ凍結されるわけではない

「亡くなった瞬間に口座が止まる」と思われている方が多いのですが、そうではありません。

銀行は、名義人が亡くなったことを自動で知るしくみを持っていません。役所に死亡届を出しても、その情報が銀行に伝わって自動で凍結される、ということはありません。

つまり、亡くなってからも、これまでどおり引き出せる状態が続くことが多いのです。だからこそ、「凍結が怖いから今すぐ全額」と急ぐ必要はありません。

銀行が死亡を知った時点で凍結される

口座が凍結されるのは、銀行が名義人の死亡を把握したタイミングです。たとえば、遺族が銀行に連絡したときなどです。

つまり、遺族が動くまでに凍結されることはあまりなく、「急いで全額おろさないと間に合わない」というわけではないのです。

凍結のしくみや、凍結後に必要な相続手続きは、次の記事でくわしく解説しています。

凍結されると引き出しも引き落としもできなくなる

いったん凍結されると、その口座からの引き出しはもちろん、公共料金や家賃などの引き落としも止まります。引き落としが止まると、料金が未払いになってしまうので、早めに支払い方法を切り替えておくと安心です。

ただし、凍結後でも正しい手続きを踏めばお金は引き出せます(あとで解説します)。凍結を過度に怖がって、あわてて全額おろす必要はありません。

生前に預金を全額おろすことで起こりうるリスク

では、あえて全額おろすと、どんな問題が起こりうるのでしょうか。主なリスクを4つ見ていきます。

相続税の対策にはならないことが多い

まず、全額おろしても相続税は基本的に減りません。

相続税は、亡くなった時点の財産に課税されますので、預金を現金にして手元に置いても(いわゆるタンス預金でも)課税の対象です。

むしろ、多額の引き出し履歴は税務署に把握されやすく、申告から漏れていると、あとで重い追徴課税を受けるおそれもあります。税務署は、預金の動きを調べることが可能だからです。「現金にすれば見つからない」という考えは危険です。

何に使ったかを説明できないとトラブルになりやすい

大きなお金を引き出すと、「そのお金は何に使ったのか」を、あとで説明する必要が出てきます。

使い途の記録がないと、ほかの相続人から「勝手に使ったのでは」と疑われがちです。説明できないお金は、もめごとの火種になります。

特に、まとまった額を一度に引き出すと、「何のために動かしたのか」を後日きちんと示せるかどうかが問われます。おろすこと自体より、使い途を説明できる状態にしておけるかが大切です。

相続人どうしの不公平や使い込みの疑いにつながる

親の世話をしている家族が預金も管理しているということが多いと思いますが、ほかの相続人から使い込みを疑われることがあります。

「思っていたよりも残高が少ない」というだけで、疑心暗鬼が生まれてしまいます。実際に引き出したのかどうかとか、使い込んだのかどうか、という問題に入る前に、そもそも記録がなければ争いになりやすいのです。

たとえば、同居して介護していた子が親の生活費を管理していただけでも、離れて暮らすきょうだいから「使い込んだのでは」と疑われる、といったことが起こります。

実際に、弁護士ドットコムの「みんなの法律相談」にも「亡くなった父の貯金が生前に聞いていた額よりずっと少なく、身近で世話をしていた姉が引き出して使っていたのではないかと、ほかの姉妹が疑っている」という相談が寄せられています。

Q
相続問題、障害のある父親の銀行から過去に委任状を不正に使いお金を引き出した姉。
相談者の疑問
先日、高齢の父が急死しました、脳の病気を15年ほど患った末の突然でした。 母はもうすでに二年ほど前に他界。 子供は女ばかりの3人姉妹、それぞれに家庭を持ち暮らしております。 質問者の私は三人姉妹の三女です、それぞれに家庭があり長女は遠方で疎遠、次女は実家に近いので父親の世話やお金周りの世話を、私も遠方なので数ヶ月に一回ほど実家に顔を出す感じでした。 お葬式後程なくして相続の話が姉妹間で持ち上がりました。 次女が言うにはこの実家はあまり売り物にはならなさそうだし、お父さんの貯金も50万くらいしかないので、それを分けようね、との話でした。 そこで私は生前、父が「祖父の実家を売ったお金が俺にはあるんだ」と言っていた事を思い出しました。 姉に聞いても断固として通帳は見せてもらえないし、はぐらかされるし、姉を不審に思い悩んだ結果、自分で調べる事にしました。 聞いていた祖父の家を売ったのがちょうど10年前との事だったので、考えられる父のメインバンクを調べ、10年前の出入金履歴を3年ぶん入手しました。 そこには、毎月障害年金やらのお金が15万くらいしか入ってないのに、ある月に2,500万ほどの入金があり、それから2日を待たずして全額おろされていました。 父はまだその時病気の後遺症で苦しんでいた時期であり、入院施設より出て銀行に出向くとは到底考えられないので、なにより、自分の銀行からそんなに多額のお金をおろして移動させる事に意味はあるのかと思いました。 窓口に聞いたら本人がくるか、委任状、必要書類があればお金をおろせるという事でしたので、病院で動けない父に委任状を書かせたのかと思ったのですが、姉がそれをすれば父は面白がって私に話してくると思うので変だなと。(生前一回も聞いたことは無かった) そこで私の推測ですが。 姉はなんらかの不正な手段(たとえば委任状を自分で書いた等)を用いた可能性があります。 そこで弁護士先生に質問です。 1姉が不正な手段(委任状を自分で書いた等)で親に成り代わりお金を引き出し私用に使った場合はどんな訴えが可能でしょうか。 2委任状を不正に提出して2,500万引き出した姉は罪にならないのでしょうか。 3それを通した銀行は訴えられないでしょうか。 長文最後まで読んでいただきありがとうございます。 お答えよろしくおねがいします。
弁護士の回答
西田 広一 弁護士
> 1姉が不正な手段(委任状を自分で書いた等)で親に成り代わりお金を引き出し私用に使った場合はどんな訴えが可能でしょうか。 お父さんの損害賠償請求権を相続しますので、訴えが可能です。 > > 2委任状を不正に提出して2,500万引き出した姉は罪にならないのでしょうか。 横領ですが、親族間相盗例により処罰はできません。 > > 3それを通した銀行は訴えられないでしょうか。 過失を立証することが難しく、訴えはできないでしょう。
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特別受益や遺留分で分け方がもめる火種になる

特定の相続人が生前に多くの財産を受け取っていると、遺産分割で不公平が問題になります。

生前にまとまった金額の贈与を受けるとそれが特別受益として扱われ、遺産分割で持ち戻して計算されることがあります。特別受益とは、生前贈与などによって受けた特別な利益をいいます。

さらに、生前贈与がほかの相続人の最低限の取り分(遺留分)を侵していれば、遺留分侵害額請求の対象になることもあります。よかれと思った生前の受け渡しが、かえって争いのタネになるわけです。

特別受益の持ち戻しや具体例は、次の記事でくわしく解説しています。

「みんなの法律相談」にも、「親が祖母の生前に、ほかのきょうだいに知らせないまま財産の贈与を受けていて、遺留分をめぐって争いになっている」という相談が寄せられています。

Q
生前贈与・遺留分減殺請求
相談者の疑問
先日、祖母がなくなり、母と、母兄弟三人、計四人が相続人となるのですが、母が、祖母の生前に、母兄弟に何も言わずに、祖母が所有していた土地を生前贈与で自分のものにしていました。 贈与契約書等もなく、他の兄弟にたちから、遺留分減殺請求をすると言われたみたいです。 このような場合、祖母の意思とは関係なく、勝手に母が、祖母の土地をもらっていた場合、どうなりますか? 又、祖母の意思かどうかは今となってはわからない場合、母は請求されたら、ほんとうに、それなりの金額を払うのか、もらった土地を四人の共有名義にしないと、といけないのでしょうか?
弁護士の回答
高島 秀行 弁護士
母が祖母の預金を勝手に引き出していたのであれば それは、遺留分でなく、不当利得返還請求ということとなります。 他の相続人は、お母さんに対し、他の相続人の相続分に従い 預金を引き出した分を返還請求することができます。 ただし、他の相続人がお母さんが勝手に引き出したことを 証明する必要があります。
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おろしても問題になりにくいのはどんなとき?

一方で、引き出しがすべて悪いわけではありません。問題になりにくいのは、次のような場合です。

医療費や生活費など本人のための支出は認められやすい

引き出したお金を、本人(親)の医療費・介護費・生活費など、本人のために使うぶんには、基本的に問題になりにくいです。本人のお金を本人のために使っているだけだからです。

たとえば、施設の費用や入院費を親の口座から支払うのは、ごく自然なことです。問題になりやすいのは、家族が自身のために使う私的な使い込みのほうです。

使い途は「本人のため」の範囲にとどめ、あとで説明できるようにしておくことで、争いを避けることが可能です同じ引き出しでも、使い道が本人のためかどうかで意味が大きく変わります。

記録と領収書を残し、ほかの相続人に共有しておく

どんな場合でも、あとで説明できるように、引き出した日付・金額・使い道がわかる記録や領収書を残しましょう。

そのうえで、ほかの相続人にも「何に使ったか」を共有しておくと、疑いを防げます。記録は、のちに立て替え分を精算するときにも役立ちます。

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慌てて全額おろさなくても大丈夫な理由

「凍結されたら当面のお金に困る」という不安には、別の備え方があります。あわてて全額おろす必要がない理由を見ていきましょう。

凍結後でも引き出せる払戻し(仮払い)制度がある

口座が凍結されても、遺産分割の前に、各相続人が一定額を単独で引き出せる払戻し(仮払い)制度があります(民法909条の2)。

葬儀費用や当面の生活費のために使える制度です。「凍結=1円も引き出せない」ではないので、あわてて全額おろす必要はありません。

この制度があるおかげで、生前に無理して現金を用意しておかなくても、いざというときに必要なお金を用意できます。

払戻し制度で引き出せる上限額の考え方

遺産分割前の払戻し制度で単独で引き出せる額は、相続開始時の預金額に3分の1とその相続人の法定相続分を掛けて計算し、同一金融機関あたり150万円が上限になることを示した計算式の図

引き出せる上限は、「相続開始時の預金額 × 3分の1 × その人の法定相続分」で計算します。さらに、同じ銀行からは150万円までという上限があります。

たとえば預金1,200万円・法定相続分2分の1なら、計算上は200万円ですが、1つの銀行では150万円が上限になります。

この上限は銀行ごとに数えるので、複数の銀行に口座があれば、それぞれで請求できます。葬儀費用など当面の支払いには、多くの場合これで足ります。

相続放棄を考えているなら引き出さない

借金のほうが多いなどで相続放棄を考えているなら、故人の預金には手をつけないのが原則です。

預金を引き出して私的に使うと、「相続を受け入れた」とみなされ(法定単純承認)、相続放棄ができなくなるおそれがあります。

相続放棄が認められなくなる行為は、次の記事で整理しています。

相続でもめないための3つの正しい生前対策

「おろす」よりも効果的な備えがあります。目的別に、大きく3つの打ち手を押さえましょう。加えて、口座情報の共有もしておくと安心です。

備え

主な目的

向いているケース

① 遺言

預金の引き継ぎ先を決めておく

だれに何を渡すか決めておきたい

② 家族信託

判断能力の低下などに備える

認知症などで管理できない不安がある

③ 生前贈与

計画的に財産を渡す

元気なうちに少しずつ渡したい

①遺言で預金の引き継ぎ先を決めておく

1つ目は、遺言です。だれにどの預金を引き継ぐかを遺言で決めておけば、遺産分割の話し合いがいらず、名義変更や引き出しもスムーズになります。

とくに公正証書遺言にしておくと、形式の不備などで無効になる心配が少ないので、安心です。自分で書く自筆の遺言は手軽ですが、書き方を誤ると無効になることもあります。

財産ごとに引き継ぐ相手を決めておけば、残された家族が迷わずに済みます。もめごとを未然に防ぐ、もっとも基本的な備えです。

遺言書の種類や書き方は、次の記事でくわしく解説しています。

②家族信託で判断能力の低下などに備える

2つ目は、家族信託です。家族信託とは、信頼できる家族に財産の管理を任せておくしくみです。

契約しておけば、家族が代わりに預金を管理・活用できます。口座凍結だけでなく、認知症によって財産管理ができなくなったというような事態にも備えられるのが強みです。

判断能力が失われてからでは契約できないため、家族信託は判断能力があるうちにしか始められません。認知症で預金の管理が心配な家庭などでは、検討する価値があります。

家族信託が必要なケースと注意点は、次の記事でくわしく解説しています。

③生前贈与で計画的に財産を渡す

3つ目は、生前贈与です。元気なうちに、計画的に財産を渡していく方法です。

ただし、年110万円を超える贈与には贈与税がかかることがあり、亡くなる前の一定期間の贈与は相続税の計算に加算されます。

また、毎年同じ額を同じ時期に贈与すると、まとめて1つの贈与とみなされて課税されることがあります。贈与のたびに契約書を作るなど、進め方にはコツがいります。

また、一部の相続人だけに偏ると、特別受益や遺留分でもめる原因にもなります。進め方や税金の見通しは、弁護士や税理士に相談しながら決めると安心です。

あわせて口座情報や通帳の保管場所を家族と共有しておく

どの対策をとる場合でも、どの銀行に口座があるか、通帳や印鑑がどこにあるかを、家族と共有しておきましょう。

情報がないと、遺族が口座の存在に気づけず、手続きが遅れます。使っていない口座や、ネット銀行の口座は特に見落とされがちです。

暗証番号まで共有する必要はありませんが、どこの銀行に何があるかだけでも伝えておくと、いざというときに家族が動けます。エンディングノートなどに書き残しておくのも有効です。

葬儀費用や当面の生活費に備えるには

「凍結されたら葬儀代に困る」という不安にも、全額おろす以外の備え方があります。

生命保険で受取人に現金を残す

生命保険は、受取人を指定しておけば、その人がまとまった現金を比較的早く受け取ることができます。

受取人が指定された保険金は原則として遺産分割を待たずに受け取れるため、葬儀費用や当面の生活費に充てやすいです。「凍結される預金」ではなく「すぐ使える現金」を残す方法として有効です。

受取人を決めておけるので、渡したい相手へ直接お金を残しやすい点もメリットです。ただし、受取人の決め方によっては相続税の扱いが変わるため、加入前に確認しておくとよいでしょう。

当面の資金は保険と払戻し制度で分けて考える

当面の資金は、生命保険と払戻し(仮払い)制度で備えるのが現実的です。

生前は生命保険で受取人に現金を用意し、死亡後にそれでも足りなければ払戻し制度を使う、と分けて考えられます。

この2つを組み合わせれば、口座を凍結されても当面の資金に困りにくくなります。こうしておけば、無理に全額をおろして手元に置く必要はありません。

よくある質問

生前に親の預金をおろすと罪になりますか?

親に頼まれて、本人のために引き出すぶんには、基本的に問題になりません。

ただし、親に無断で引き出して自身のために使うと、本人に対する使い込みとして返還を求められることがあります。親族の間では刑事上の罪には問われにくい一方、民事の返還責任(不当利得、不法行為)は残る点に注意しましょう。

いずれにしても、引き出すときは本人の同意を得たことと使い途の記録を残しておくのが安全です。

生前におろした預金も相続税の課税対象になりますか?

はい。おろして現金にしても、亡くなった時点で残っていれば相続財産として課税の対象です。

また、亡くなる前の一定期間内に贈与した分は、相続税の計算に加算されることがあります。この期間は近年、段階的に延長されています。

「おろせば課税されない」ということはないと考えておきましょう。相続税がかかるかどうかは、ほかの財産との合計や基礎控除で決まるため、心配なときは税理士に確認すると確実です。

凍結前の引き出しや生前対策は誰に相談すればよいですか?

遺言や家族信託、もめごとの心配は弁護士に、相続税のことは税理士に相談できます。

どこに相談すべきか迷うときは、まず弁護士に相談すれば、必要に応じて税理士など他の専門家にもつないでもらえます。元気なうちに相談しておくほど、選べる対策が広がります。

まとめ

「生前に預金を全額おろしておけば安心」とは言えません。

口座は死亡と同時に凍結されるわけではなく、現金にしても相続税は変わらず、かえって使い込みの疑いなどでもめる火種になりがちです。

本人のための支出は記録を残せば問題になりにくく、当面のお金は払戻し制度や生命保険で備えられます。もめない備えの中心は、遺言・家族信託・生前贈与の3つで、あわせて口座情報を家族と共有しておくと安心です。

「どの備えが自分の家族に合うのか」「すでにおろしてしまったが大丈夫か」——迷ったら、早めに専門家に相談すると安心です。

生前対策は、元気なうちにしか選べない選択肢も多く、先延ばしにするほど選択肢が狭まります。まずは弁護士への初回相談で、あなたの家族に合った備え方を確認してみましょう。

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