相続弁護士 ドットコム
弁護士法人勝浦総合法律事務所池袋オフィス(東京都豊島区)

弁護士法人勝浦総合法律事務所池袋オフィス

所在地
東京都 豊島区南池袋2-6-12 宮城ビル2階
受付時間
  • 平日可
  • 週末可
  • 祝祭日可
  • 24時間可

「身近で頼れる弁護士」を理念に生前対策から相続発生後のトラブルまで柔軟に対応

安池 巧弁護士法人勝浦総合法律事務所池袋オフィス
「身近で頼れる弁護士」を理念に生前対策から相続発生後のトラブルまで柔軟に対応

東京都豊島区「弁護士法人勝浦総合法律事務所池袋オフィス」の安池巧弁護士(東京弁護士会所属)に相続分野の取り組みについて聞きました。相続に特化した法律事務所で経験を積み、現在も相続分野に注力しているという安池弁護士。長きに渡り相続分野に携わってきた専門家から見た相続問題の傾向や、弁護士に相談するメリットについて聞きました。

インタビュー

誰もが気軽に相談できる法律事務所

事務所開設の経緯を教えてください。

勝浦総合法律事務所は、2010年に勝浦敦嗣弁護士が設立しました。事務所の成長とともに大阪にオフィスを開設し、2019年には池袋オフィスが誕生しました。

私は弁護士登録後、横浜の法律事務所に就職して、相続分野を中心に経験を積みました。その後、2016年に勝浦総合法律事務所に入所し、現在は池袋オフィスの所長を務めています。

事務所の理念を教えてください。

当事務所の理念は、「身近で頼れる弁護士」であることです。

代表の勝浦弁護士は、大手企業法務事務所で経験を積んだ後、弁護士が不足している地域の公設事務所でキャリアを重ねました。その後、東京に戻った際に感じたのは、司法へのアクセスがまだ十分に開かれていないという現実でした。

弁護士業界として、もっと努力すべきことがあるのではないか。そうした問題意識から、誰でも気軽に相談できる弁護士事務所を目指すことが、事務所の理念となりました。

私自身もこの理念に強く共感しています。一般の方にとって、弁護士は高額な費用がかかるというイメージがあります。そこで当事務所では、初回相談料を無料にするほか、特定の事案については着手金をいただかない形で受任しています。

依頼者が費用の心配で相談をためらうことがないように、アクセスしやすい法律事務所であることを心がけています。

相続分野に注力する理由はどのような点にありますか。

相続は、誰もが人生の中で直面する可能性のある問題です。法定相続分のように法律で定められた明確なルールがある一方で、親族間の感情的な対立など、法律では解決できない側面もあります。だからこそ、依頼者の気持ちに寄り添いながら解決へ導くことが求められ、そこに大きなやりがいを感じています。

また、私自身、以前所属していた法律事務所で相続を主要業務として扱っていました。その事務所では、法律事務所に加え信託会社も運営しており、さらにグループ会社には税理士事務所もありました。

そのため、多角的な視点から相続案件に取り組む機会が多く、幅広い知識と実務経験を積むことができました。こうした経験を活かし、依頼者の方々に最適な相続の解決策を提供したいと考え、相続分野に注力しています。

勝浦総合法律事務所池袋オフィス_ロゴ

細部にとらわれすぎず全体を見ることが大事

どのような相談が多いですか。

相談の中でも特に多いのは、遺産分割に関するトラブルです。相続人同士で話し合いがまとまらないという典型的なケースはもちろん、遺言書の内容によって遺留分をめぐる問題が発生してしまうことも少なくありません。

最近、特に増えていると感じるのは、被相続人である親と同居していた子どもと、その兄弟姉妹との間で起こるトラブルです。典型的なのは、長年親の面倒を見ていた相続人が親の財産を管理していた場合に、他の相続人から財産の不正使用を疑われるというものです。

こうした相談は、「財産の使い込みを疑っている」という立場の方からも、「疑いをかけられて困っている」という立場の方からも寄せられます。どちらの側にもそれぞれの事情があり、慎重に事実関係を整理しながら対応することが求められます。

財産の使い込みを疑われたケースではどのような解決を目指すのですか。

相続財産の使途をめぐる問題では、事実関係を徹底的に調査することが重要です。最初の手がかりとなるのは預金通帳で、状況によっては金融機関から10年分もの取引履歴を取り寄せ、すべての入出金を細かくチェックします。併せて、領収書や支払い記録などの証拠が残っているかも確認します。

しかし、支出を完璧に説明することはほとんどのケースにおいて難しいです。なぜなら、将来トラブルになることを想定して領収書を保管しているという方は少ないからです。

一般的な裁判では、請求する側に立証責任があるのですが、財産の使い込みを疑われるケースに関しては財産を管理していた側に相応の説明が求められますので、明確な説明ができなければ請求が認められてしまう可能性があります。

そのため、細かな記録や背景事情を整理して可能な限り証拠を集め、適切な主張を展開して依頼者の権利を守ることに努めています。

相続案件を扱う上で心がけていることを教えてください。

相談に来られる方々は往々にして局所的な事柄にとらわれがちです。例えば、「親の面倒を長年見てきたから、その分多くの財産を取得する権利があるはず」と寄与分を強く主張される方がいらっしゃいます。

依頼者の思いを尊重することは大切ですが、その主張にこだわりすぎると、解決までに時間がかかるだけでなく、逆に不利な状況を招いてしまうこともあります。

例えば、当初の話し合いでは不動産の評価額について争いがなく、依頼者にとって有利な遺産配分が認められていたとします。しかし、寄与分を強く主張し続けた結果、相手方が対抗策として不動産の評価額を争点にしてしまい、結果として依頼者の取り分が減ってしまうというケースもあるのです。

相続問題は、個別の主張だけでなく、全体のバランスを考えながら進めることが重要です。依頼者の思いをしっかり受け止めつつ、リスクや全体の流れを考慮し、最適な解決策を提案することを心がけています。

依頼者とのコミュニケーションにおいて意識していることはありますか。

依頼者の話をしっかりと聞くことを大切にしています。中には法律とは直接関係のない話をされるときもありますが、相続の問題には感情的な側面が大きく関わります。依頼者が何を大切に考えているのか、どのような思いで相続に向き合っているのかを理解することは重要だと考えています。

感情的な要素が最終的な解決の決め手になることも少なくありません。法的な主張だけではまとまらなかった交渉でも、依頼者の思いを整理し、それを相手方に伝えることで解決に至るケースもあります。

相続は、単なる財産の分け方の問題ではなく、家族の歴史や関係性が深く絡むものです。だからこそ、依頼者の言葉にじっくり耳を傾け、その背景を理解しながら、最適な解決策を考えることが大切だと思います。

勝浦総合法律事務所池袋オフィス_安池巧弁護士

他分野の専門知識が相続でも活かされる

弁護士への相談が遅れることのデメリットを教えてください。

まず、証拠が失われるリスクが挙げられます。例えば、金融機関の取引履歴の保存期間は通常10年間です。時間が経つほど過去の証拠を取得することが難しくなります。

また、相続には期限が定められた手続きも多く、対応が遅れると取り返しのつかない事態になることがあります。代表的なものが相続放棄で、相続開始を知った日から3か月以内に手続きをしなければ、原則として相続放棄ができなくなります。

さらに、相続問題を長期間放置していると、相続関係がより複雑になってしまうことがあります。例えば、相続人の1人が亡くなってしまうと、その人の相続権はさらに次の相続人へと引き継がれ、相続人の数が増えることで解決までの時間が長引く可能性もあるのです。

このような事態を防ぐためには、相続が発生する前から生前対策を行うことが有効です。遺言書の作成や財産の整理をあらかじめ行っておけば、相続人同士の不要な争いを防ぐだけでなく、相続手続きそのものをスムーズに進めることができます。

印象に残っている相続案件はありますか。

余命宣告を受けた男性からの依頼です。その方には3人の子どもがいましたが、そのうちの1人が長年行方不明になっており、まったく連絡が取れない状況でした。

相続が発生した際に、行方不明の相続人がいると協議を成立させることができません。預金の解約や不動産の名義変更も進められず、相続手続きが滞ってしまう可能性がありました。

そこで私たちは、この問題を解決するための遺言書を作成しました。遺言書には遺言執行者を明確に指定し、行方不明の子どもの関与がなくても相続手続きが可能となる内容にしたのです。

ほどなくして依頼者は亡くなられ、相続手続きが開始されました。やはり、行方不明の方とは最後まで連絡が取れませんでしたが、遺言書があったおかげで、手続きは滞ることなく進めることができました。

事前の準備によって、相続発生後のトラブルを回避できた案件としてとても印象に残っています。

相続分野における事務所の強みや特徴を教えてください。

一つは、私自身が相続に特化した法律事務所での勤務経験を持っていることです。その経験を活かし、幅広いケースに柔軟に対応できる体制を整えています。

加えて、当事務所には相続以外の分野にも精通した弁護士が多数在籍しており、それぞれ企業法務、交通事故、労働問題など多様なバックグラウンドを持っていることも大きな特徴です。

相続と一口に言っても、すべてが単純な遺産分割の問題ではありません。例えば、交通事故や労災事故で亡くなられた方の相続に関しては、事故による損害賠償請求や保険金の取り扱いが関わってくることもあります。

保険の種類によっては遺産分割の対象に含まれるものがあり、相続財産の総額が変わることがあります。こうした点を正確に把握し、最適な相続計画を立てるためには、交通事故や労災などの専門知識が役立ちます。

もう一つの特徴として、生前対策にも力を入れていることが挙げられます。遺言書の作成などのアドバイスなどを通じて、将来の相続トラブルを未然に防ぐサポートを行っています。

最後に、相続トラブルを抱えている方へメッセージをお願いします。

それまで仲の良かった兄弟姉妹でも、財産が絡むことで対立してしまうケースは決して珍しくありません。家族の問題は外部に相談しづらいという意識から、時間だけが過ぎて解決の糸口すら見いだせないという話をよく耳にします。

「こんなことで相談してもいいのだろうか」と躊躇されている方も多いと思いますが、どんな些細な疑問や不安でもご相談ください。今後どのように進めるべきか一緒に考えることができると思います。

また、仕事などの関係で、弁護士事務所に足を運ぶのは難しいという方もいるかもしれませんが、当事務所では対面での相談だけでなく、電話やオンライン相談にも対応しています。さらに、初回の相談を無料で行っていますので、お問い合わせください。

相続問題は、一人で抱え込むと精神的な負担も大きくなります。依頼者の皆さまの立場に寄り添いながら、最適な解決策を一緒に見つけていきますので、少しでも不安を感じたら、お気軽にご相談ください。

勝浦総合法律事務所池袋オフィス_相談室