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| 住所 | 北海道札幌市中央区南1条西9丁目 札幌南1条ビル9階 |
| 最寄駅 | 西8丁目駅 |
| 対応地域 | 北海道 |
| 営業時間 | 平日 9:00〜17:30 |


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大久保 誠 | 大久保法律事務所
北海道札幌市で「大久保法律事務所」を経営する大久保誠弁護士にインタビューを行いました。大久保弁護士は札幌で30年以上の弁護士経験を重ねており、相続問題の対応実績が豊富です。弁護士としての仕事の取り組み方や、相続問題に取り組むうえで心がけていること、事務所の強みなどを聞きました。(札幌弁護士会所属)
僕は北海道浦河町で生まれ、高校卒業までを過ごしました。大学進学を機に上京し、1992年に弁護士登録をしたあとは札幌で就職しました。独立後もそのまま札幌に留まり、今に至ります。弁護士となった当初から北海道に戻りたい気持ちがあったのですが、地元の浦河に戻るのは現実的ではありませんでした。その頃から人口が減少していて、良い就職先も少なかったのです。
今でも、北海道全体の司法サービスの充実に関しては、課題を感じています。過疎地域に弁護士を派遣する公設事務所の立ち上げにも関わりましたが、なかなか難しいですね。今は札幌の地で、様々な法律問題に向き合っています。
先生と呼ばれる職業だからといって、尊大な態度で振る舞うことは絶対にしません。弁護士の役割は、依頼者のために最善を尽くすこと、ただそれだけです。弁護士として当たり前のことを粛々と遂行するだけですから、大袈裟な「事務所理念」もありません。ただひたすらに一人ひとりの依頼者と向き合い、様々な法律問題を解決しています。
中でも相続問題は、他の法律問題と比べて、ドロドロした感情が絡むことが多いですね。お金だけで解決できない部分もあるので、時間がかかるケースもあります。僕は、そのような複雑な問題を少しずつ解決していくのが好きです。感情的な問題を抱えている人の気持ちを少しずつほぐして、解決に導き、新しい気持ちで人生をやり直せる状態まで伴走することに、とてもやりがいを感じます。相続のような複雑な問題こそ、弁護士としての腕の見せどころだと思っています。

相続問題で相談に来る方は、多くの場合、否定的な感情になっていたり、すでに親族との対話で苦労を重ねていたりします。感情的な部分が解決への障害になってしまうことがあり得るため、まずは依頼者の話を丁寧に聞き、徐々に信頼関係を築くようにしています。
すぐには結果が出ない問題だからこそ、時間をかけて少しずつ解決していく必要があるのです。具体的には、解決までの過程でのコミュニケーションを重視して、相手方の主張を伝えたり、「こちらに歩み寄った前進があったね」と励ましたりしながら、依頼者の気持ちに寄り添います。かなりコミュニケーションを取るタイプだと思いますね。
さらに、家庭裁判所での調停などでは、待ち時間を有効利用します。その時間を使って、事件に関することはもちろん、趣味の話や家族の話などもしながら、リラックスした雰囲気を作るのです。時には笑いを取ったりもしますね。このような関わりを通じて、徐々に相互理解が深まり、強固な信頼関係が築けると思うのです。
僕の役割は、感情的になっている依頼者の気持ちを少しずつ和らげていくことだと考えています。そこで、最終的な解決を見据えて何が依頼者にとって最善かを検討したうえで、時間をかけて僕の提案や考えを正直に伝えます。一度で理解してもらえなくても、「家に帰ってまた考えてみてください」と伝え、やりとりの中で少しずつ理解を深めてもらうのです。
重要なのは、カウンセラーのように単に話を聞くだけではなく、問題の核心を捉えて、そこに焦点を当てた解決策を提示することです。そうすることで、依頼者自身も自分の問題の本質を理解し、より早く解決の道筋が見えてくると考えています。ただ悩んでいるだけ、やみくもに話をしているだけ…そのような時間はもったいないですよね。
すっかり感情的になってしまっている依頼者には、時に厳しい言葉をかけることもありますが、それは依頼者のためを思ってのことです。現実問題として、最善の解決方法を理詰めで説明しても理解してもらえない場合は、お互いのために、別の弁護士への依頼をおすすめすることもあります。
弁護士の仕事は、証拠が全てです。一番の苦労は、いかに依頼者から証拠を引き出せるか、その一点といえます。証拠さえあれば、そこから事実関係を特定し、法的にどうなるか、どのような問題点があるか、どう解決できるかが自然と導き出せます。そのため、依頼者から話を聞く際も、単に話を聞くだけでなく、必要な事実や証拠を引き出すことに注力するのです。
また、単に依頼者の言い分を聞くだけではなく、それを裏付ける証拠の有無を確認しなければなりません。時には話を聞きながら予測を立て、「このような事実関係があれば、普通はこのような証拠が存在するはずですが、ありますか?」といった形で、一つひとつ証拠の確認をしていきます。証拠を確かめたうえで、どのような解決方法があるかを考えていくのです。
ただし、それはあくまで依頼者の言い分を前提にした解決案です。実際の交渉や裁判では、相手方から違う視点や証拠が出てくることもあり、まるで「生き物」です。それを前提に、先を読んだ対応をしなければなりません。相手方がどのような対応をしてくるか、裁判になったらどのような判決が出るか。この辺りは経験からある程度の予測を立てています。

30年以上の経験に基づく粘り強い交渉力と、依頼者との確かな信頼関係です。相続問題は時間がかかるからこそ、依頼者との信頼関係が重要といえます。信頼関係を構築するために心がけているのが、丁寧なヒアリングとこまめな報告です。具体的には、常に状況を見極めながら、依頼者にとって最善の解決方法を探りつつも、その過程では依頼者への説明を欠かしません。
今現在はこちらが有利か、不利か。交渉で解決するのが良いのか、裁判まで進んで判決をもらった方が良いのか。常に判断しながら依頼者に説明します。その判断軸は「依頼者にとって何が最善か」です。30年以上の経験を通じて培った経験やコミュニケーション能力を活かして、依頼者の真の希望をいち早く理解し、最善の解決策を提案できることが強みだと思います。
相続問題は、早めに専門家に相談することが非常に重要です。日本では、四十九日を過ぎてから相続人間で遺産分割の話し合いを始めるケースが多いですが、もめそうな雰囲気があれば、それを待たずに弁護士に相談することをおすすめします。
相談することを恥ずかしいと思う必要はありません。早めに相談することで、迅速かつ妥当な解決が期待できます。相続人同士で1〜2年話し合い、どうしようもなくなってから相談するよりも、最初の段階で相談すれば、もっと良い解決方法が見つかることがあります。
また、相談したからといって、必ずその弁護士に依頼しなければならないわけではありません。まずは話してみて、その弁護士が自分に合っているか、提案される解決策が納得できるものかを判断すれば良いのです。自分のことを十分に考えた上で答えてくれた、と思える弁護士に依頼するのが、一番良い弁護士の選び方だと思います。
相続問題で悩んでいる方は、一人で抱え込まずに、ぜひ早めに弁護士に相談してください。それが、円滑な相続への近道となるはずです。
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