感情的な対立で難航した遺産分割で、相手方の心情に配慮した解決策を提示し審判で解決した事例
相談の背景

70代以上 | 女性
遺産の種類不動産(土地・建物)
ご主人が亡くなり遺産分割協議を始めたものの、正式な遺言書がありませんでした。相続人は依頼者様(妻)とお子様4人です。長男夫婦が「親の面倒をずっと見てきた」と主張し、法定相続分以上の財産を要求。しかし、その主張は実態とは異なっていました。当事者間の話し合いは平行線をたどり、協議が全く進まない状況に困り果て、ご相談に来られました。
事務所の対応
依頼者様(妻)と長男を除くお子様3人の代理人として、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てました。調停では、調停委員を通じて相手方(長男)の説得を試みましたが、相手方は最後まで法定相続分以上の取得に固執しました。依頼者様の取得分を多くして節税を図る案も提示しましたが合意には至らず、調停は不成立に。最終的な解決のため、審判手続きへ移行しました。
相談後の結果
審判手続きの中で、相手方の金銭への固執は、対面を保ちたいという心情的な側面が強いと分析。そこで依頼者様がご自宅を相続する一方、相手方には実家近くの土地建物を取得させる分割案を提示。これにより相手方の心情にも配慮し、最終的に審判において、こちらの主張に沿った形での分割が認められました。
解決のポイント
遺産分割では、金銭的な主張の裏に、感情的な問題や対面が隠れていることが少なくありません。本件では、相手方の真の要求が何かを冷静に分析し、その心情に配慮した解決案を提示できたことが、最終的な解決の鍵となりました。
解決した事務所
小出康夫法律事務所解決事例| 住所 | 東京都台東区東上野1-17-3 荒井ビル3階 |
| 最寄駅 | 御徒町(上野広小路、仲御徒町、上野御徒町)駅 |
| 対応地域 | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県 |
| 営業時間 | 平日 10:00〜18:00 |