いわゆるハンコ代の支払いにより、法定相続分を３７００万円も上回る遺産分割協議を成立させた事例

依頼者の希望を踏まえて、兄弟２人と交渉を行いました。

まず手紙を送り、その後、電話でも状況を説明しました。依頼者が母とどのように暮らし、どんな思いで介護をしてきたかを真摯に説明した上で、兄弟それぞれに５００万円を支払う代わりに、残りの遺産を依頼者が全て取得させてほしいと提案しました。

また、この提案を受け入れることで兄弟が得られるメリット、例えば「早期解決」や「すぐに金銭を受け取れること」も示しました。

最終的に兄弟は２人とも提案を快諾してくれました。

法定相続分の２３００万円ではなく、提案通りの６０００万円を取得する遺産分割協議を成立させることができました。交渉期間はわずか１か月ほどでした。

遺言書がない場合、法定相続分通りで分割するのが原則ですが、特殊な事情がある場合は、交渉次第では分割割合を修正することも可能です。

遺産の取得額が大きく、スピーディかつ円満に解決できた事件として印象に残っています。