相続弁護士 ドットコム

大津中央法律事務所

所在地
滋賀県 大津市中央3-2-1 セザール大津森田ビル4階
初回相談料
無料
/
60分まで
長めに60分、おとりしています。

地元・滋賀県で相続問題に取り組む〜感情的問題と法的問題を整理することで依頼者の負担を軽減

古山 力大津中央法律事務所

滋賀県大津市にある「大津中央法律事務所」の古山力弁護士(滋賀弁護士会所属)に、相続分野の取り組みについて話を伺いました。地元・滋賀県で開業し、地域に密着した活動をしてきた古山弁護士。「相続問題は、法的問題と感情的問題を整理して考えることが重要」と考える理由や、弁護士に相談するメリットについても聞きました。

インタビュー

依頼者が前向きになれるサポートを提供

事務所設立の経緯を教えてください。

2005年に司法試験に受かり、2007年に弁護士登録をしました。滋賀県出身で、当初から地元での活動を考えていたため、滋賀弁護士会に登録しました。
2016年に独立して現在の事務所を開設しました。弁護士1名、事務員2名の態勢です。当初は、出身地である長浜市での開業を検討していましたが、大津市での活動を通じて、個人のお客様はもちろん、法人・団体や事業主の方々、他の専門職の方々などとの「ご縁」をいただきました。
仕事以外でも地域との繋がりが深まっていたため、最終的に大津市、JR大津駅・京阪島ノ関の近くで事務所を構えることにしました。

事務所の理念を教えてください。

私の事務所の理念は、「前向き」、「公平・公正」です。

弁護士に相談に来られる方は、必ずしも幸せな状態ではありません。多くの場合、何らかのトラブルを抱え、悩みや不安を感じている状態です。だからこそ、私は明るくとはいえなくても「前向きな」対応を心がけています。

弁護士は法的な観点からの助言や業務を通じて、問題解決の見通しを立てることができます。これによって、依頼者の心理的な負担がかなり軽減されることも多いのです。今までの多くの経験に基づき物事を見通したり見立てることは、問題解決にあたって重要です。

私は、事案の解決にあたって、「公平・公正」も意識しています。明らかに不当な目的に基づく請求に対しては、裁判などにより毅然として対応していく必要があります。その対応自体が「公平・公正」の実現であるといえます。

もっとも、相続に関しては、当事者が親族であったり、それなりの関係性があった人であることが通常です。このような場合には、感情に走るだけではなく、「公平・公正」な解決の在り方を探る必要もあると考えます。

法律問題は重荷かもしれません。私はその重荷を少しでも軽くし、公平・公正な解決に向けて、依頼者の方が前向きな気持ちで進めるよう、全力でサポートします。

「おひとりさま」の相続相談が増えている

相続に注力しているのはどのような理由からですか。

相続は、誰もが直面する非常に身近な問題です。何も財産を持たずに死ぬことは、困難ともいえます。地域に密着した弁護士として、避けて通ることのできない重要な分野だと考えています。

相続と一言で言っても、実際には幅広い問題を含んでいます。生前の遺言書作成から始まり、遺産分割や寄与分の問題、さらには事業承継など、様々な側面があります。また、不動産や税務など、法律以外の関連分野の知識・経験も求められます。

つまり、相続は非常に幅広い問題への対応が必要な分野なのです。知識と経験が問われる分野であるため、やりがいのある分野だと感じています。

最近の相談の傾向などはありますか。

滋賀県という土地柄もあってか、長男が家を継ぐという伝統的な考え方が根強く残っています。しかし、近年はこのような意識が薄れ、さらにはインターネットなどを通じて法的な知識が一般の方々に広まったこともあり、自分の有する権利・利益を主張しようとされる方が増えてきました。

また、最近の特徴的な傾向として、いわゆる「おひとりさま」の相続に関する相談が挙げられます。相続人がいない方や、相続人はいるが疎遠であったりしてその人への相続を望まない方からの相談が増えています。

その中には、「自分の財産はどうなるのだろうか」といった不安を抱えていらっしゃる方がいますし、相続人以外の個人や団体に遺贈することを希望する方もいらっしゃいます。

おひとりさまの相続に関しては、どのように対応されるのですか。

私がこういった相談を受けた際、まず心がけているのは、依頼者の気持ちをしっかりとお聞ききするということです。

「どこに不安を感じていますか?」「どうしたいですか?」「なぜ、そうしたいのですか?」といった質問を通じて、依頼者の本当の思いや希望を理解したり、見つけ出すようにしています。そして、その思いや希望を法的にどのように実現できるか、という観点から助言、対応をしています。

重要なのは、依頼者が皆、何らかの思いや希望を持っていらっしゃるということです。「財産をどうしたらいいかわからない」という方はほとんどいらっしゃいません。むしろ、「こうしたい」という思いはあるけれど、それを実現する方法がわからない、考えがまとまっていないという方が多いような印象です。

「何十年も会ったことのない遠い親戚が相続人になったり、相続人不存在で国庫に帰属するくらいなら、お世話になった個人や団体に寄付したい、贈りたい」という考えがまとまり、生前にその対応をした方もいらっしゃいます。

私の役割は、そういった思いや希望を丁寧に聞き取り、法的にどう実現できるかを考え、提案し、対応することだと考えています。

感情的問題と法的問題を切り分けて整理する

相続案件を手がける上で、心がけていることを教えてください。

相続問題の多くは、相続人間の感情がトラブルの根底にあることが特徴です。法律家として、この感情の問題を直接解決することはできませんが、法的な部分を整理し解決していくことは、感情の問題を小さくして前に進めるきっかけになると思います。

そのため、まず問題の中で法的に対応できる部分と、感情の問題とを明確に切り分けます。この整理ができるだけでも、依頼者は心理的に楽になられることが多いです。

その上で、解決までの見通しを立てます。通常、問題解決には複数の方法がありますので、それぞれの方法のメリット、デメリットを明確に説明した上で、依頼者と一緒に「最善」の解決策を考えるように心がけています。「最善」の解決の中身が人の価値観によって異なりますので、この点も協議・打合せをすることになります。

相続問題を弁護士に相談するメリットを教えてください。

相続問題で何らかの交渉が必要になった場合、弁護士への相談は不可欠だと考えています。遺産は少なくても200万円以上になることが通常であり、このような場合、依頼者の代理人として、相手方と交渉ができるのは弁護士だけであり、司法書士や行政書士にはこの権限がありません。つまり、相続問題が複雑化し、当事者間での解決が難しくなった場合、問題解決にあたれるのは弁護士のみということになります。

また、相続問題は非常に複雑で、不動産や税務など、様々な分野の専門的な知識が求められます。このような幅広い知識を一般の方が全て把握して対応することは、困難でしょう。

弁護士の役割は単に法律知識を提供するだけではありません。相続問題を総合的に見て、最適な解決策を提案することができます。諸税の問題については税理士と、登記手続に関しては司法書士と、連携して解決にあたることもあります。つまり、弁護士は様々な専門家をコーディネートする「ハブ」のような役割も果たすのです。

相続問題は、財産の分配だけでなく、親族関係や自分のみならず周辺の人の将来の生活にも大きな影響を与える重要な問題です。だからこそ、専門的な知識と豊富な経験を持つ弁護士に相談することで、より適切な解決策を見出すことができるのです。

初回の相談はどのように進めていくのでしょうか。

予約はメールでも電話でも結構です。初回相談では、どんな複雑な事案でも、大体1時間程度あればお話を伺うことができます。初回の相談で必要な資料についても、予約の時点でお伝えしますので、当日ご持参ください。

相談の流れとしては、まずお話を伺い、アドバイスをいたします。事案が複雑な場合には、お預かりさせていただくこともあります。

相談の最後には、依頼いただく場合の弁護士費用の見積りをお伝えします。着手金や報酬の見積もりなど、方針と合わせてご説明いたします。

最後に、相続トラブルを抱えている方へメッセージをお願いします。

相続、遺言に関して不安や悩みがあるとき、「こんなことで弁護士に相談してもいいのだろうか」「これは法的な問題ではないから弁護士に相談するのはダメかも」と躊躇されることがあるかもしれません。しかし、相談してマイナスになることは一切ありません。

抱える問題が法的な問題ではないとわかったとしても、それ自体が前に進むための大切な一歩です。問題の性質が明確になることで、次にどう対処すべきかの方向性が見えるからです。

相談の結果、解決に向けて大きく前進することがあります。私は、相続に関するいままでの知識と経験を活かして、的確な法的問題を指摘し、適切な解決策を提案できるよう尽力します。

相続に関することで気がかりなことがあれば、お気軽にご相談ください。一歩を踏み出す勇気が、問題解決への第一歩となります。