相続弁護士 ドットコム

港南アール法律事務所

弁護士経験15年以上、社会福祉士資格も保有。女性弁護士も所属する相続に強い法律事務所

神奈川県横浜市港南区上大岡西で「港南アール法律事務所」を経営する高栁良作(たかやなぎ りょうさく)弁護士に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを伺いました。高栁先生は、弁護士として15年以上の経験を持ち、事務所設立以来一貫して相続・遺言・後見に注力。社会福祉士の資格も持ち、豊富な知識と経験を活かして相談者・依頼者をサポートされています。(神奈川県弁護士会所属)

港南アール法律事務所(神奈川県横浜市)高栁良作弁護士_メイン画像
高柳 良作弁護士
港南アール法律事務所

インタビュー

1日でも早く安心を取り戻せるよう、充実の法律相談を提供

これまでのキャリアについて教えてください。

横浜市で生まれ育ち、2008年に弁護士になりました。その後、横浜市内の法律事務所に所属し、2013年に当事務所を設立しました。設立当初は弁護士は私1人でしたが、その後2名の女性弁護士が加入し、現在は弁護士3名体制です。

事務所の理念を教えてください。

「依頼者の安心を取り戻す」ということを大切にしています。トラブルに巻き込まれると、誰でも不安になります。その不安を解消し、1日でも早く安心できる生活に戻れることを目指しています。

そのために、どういったことに取り組んでいますか?

初回の法律相談にかなり力を入れています。悩みを抱えている方にとって一番不安でストレスが溜まるのは、「どうしたら良いかわからない状態」だと思います。ですから初回相談の段階で、今後の見通し、まずやるべきこと、考えられる解決策などをできる限り示しています。それによって、ずいぶん不安やストレスが小さくなるはずです。

たとえば病院に行ったとき、今すぐ完治しなくても、どういう病気にかかっていて、どういう治療をすればどれくらいで治るか教えてもらえたら不安は少なくなりますし、治療に専念できますよね。それと同じようなイメージです。

初回相談で、具体的に工夫されていることはありますか?

港南アール法律事務所_事務所外観

1つ目は、気軽にご相談いただけるように初回は1時間無料にしています。1時間あれば、一通りお話を聞いて、様々な法的アドバイスが可能です。

2つ目は、わかりやすく説明することです。専門用語はできるだけ使わず、手続きの流れなどは図をまじえて目で見てわかるように工夫しています。

3つ目は、相談後に「打ち合わせメモ」を作ってお送りすることです。メモは、相談とアドバイスの概要、やるべきこと、弁護士費用の見積もり、対応方針などをまとめたものです。

メモまで作っていただけるんですね。

はい、そこまで無料で対応しています。事務所設立初期から始めたので、もう10年ほど欠かさずやっています。相談者の中には、メモを取ることに気を取られてしまう方も多いんですよ。ですから私が「あとでメモを作ってお送りしますよ」とお伝えすると、相談に集中していただけます。相談者自身でメモをすると不正確にもなることもありますが、それも防げるので、非常に喜んでいただけます。

相続・遺言・後見に注力し、生前から相続発生までトータルサポート

相続について、どういった相談が多いでしょうか?

やはり遺産分割関係が多いです。遺産分割といっても状況は様々で、親や配偶者が亡くなって何から手を付けて良いかわからない方、相続人同士で話し合ったけど一向に進まない方、調停を申し立てられた方、親や配偶者の借金が残って困っている方など、色んな方から相談が寄せられます。

揉めに揉めてどうしようもなくなってから相談に来られることもありますが、私は15年以上横浜市で弁護士をしているので、過去の依頼者から、あるいはそのご紹介で早めにご相談いただけることも多いです。

また、後見人(=認知症などで判断能力が衰えた方の財産管理などを行う立場)を多く務めている関係で、その親族の方や地域のケアマネージャー、医師、包括支援センターの方から「ちょっと相談したいんですが」という形でお声がけいただくことも多いです。早めにご相談いただくことで、トラブルの予防や早期解決がしやすくなるので、早い段階で頼っていただけるのは嬉しいですね。

先生の事務所は、相続・遺言・後見に注力されていますが、どういった理由なのでしょうか?

港南アール法律事務所_ロゴ

私が学生の頃、祖母が相続トラブルに巻き込まれて夜も眠れないくらい悩んだことがあったんですが、弁護士のところに相談に行ったのを境に、安心して眠れるようになったんですよ。それで自分も、祖母のように困っている方をサポートしたいと思ったんです。

また、ちょうど事務所を設立した頃に、ひとり暮らしの高齢者の後見人を担当したことがきっかけで、介護事業者や医師の方とご縁ができ、高齢者関係の相談を多く受けるようになったことも大きいです。

相続トラブルは、誰にでも起こりうる身近な問題です。それにもかかわらず、たとえば遺言書を書くとか、そういった準備をしていない方がとても多いです。その結果、長年住んでいた家を手放すことになったり、相続人の仲が悪くなることも少なくありません。ですから、トラブル予防、あるいはトラブルになってもできるだけ大きくならないようにするために、弁護士ができることはたくさんあると考えて、注力しています。

相続は人が亡くなった後の話で、後見はまだご存命の段階での話だと思うのですが、どういうつながりがあるのでしょうか?

たとえば、まだ身体も判断能力も大きな問題がない段階でご相談いただくことで、生前の財産管理について考えることができますし、遺言書を書くことでトラブルを予防できます。また、判断能力が衰えたら後見人をつけることもできます。そして亡くなられた後は、私が遺言執行者という立場で、遺言書に従った相続を実行できます。相続と後見は実はつながっていて、弁護士のサポートを受けることでトラブル予防にもつながるんですよ。

相続分野で豊富な経験。社会福祉士の資格も活かして納得の解決へ導きます

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。

港南アール法律事務所_事務所内1

2013年の設立以来、相続を含む高齢者の案件を中心に取り扱ってきました。多くの案件を解決する中で得られた知識・経験・スキルというのは、当事務所の大きな強みです。

また、多くの後見人を務める中で、高齢者やご家族の声を直接聞き、生活状況を見てきました。現場経験の豊富さには自信があります。地域のケアマネージャー、医師、包括支援センターの方々とのつながりもあります。

さらに、私が社会福祉士の資格を持っているのも弁護士としては珍しいです。社会福祉士は、日常生活に支障がある方の相談に応じて、助言などを行います。国家資格ですから、弁護士の仕事をしながら専門学校に通って2017年に試験に合格しました。高齢者や支援者とのコミュニケーションスキル、専門知識、介護の苦労や実情への理解など、資格取得や介護施設での実習経験を通じて学んだことが間違いなく弁護士業務にも活きています。

弁護士が3名いらっしゃる強みもあるのでしょうか?

はい。1人だとどうしても受けられる量が限られますが、3名いることで対応できる量が増えます。当事務所では、必ず複数名で対応しますので、連絡の取りやすさやスピード感という意味でも強みを発揮しています。また、弁護士としての年数、年齢、性別、個性も違う弁護士が集まることで、様々な視点で案件に取り組めることも大きいですね。

相続トラブルを手掛ける上で心がけていることを教えてください。

相続トラブルでは、相続人同士の長年に渡る不満などが爆発して、感情的な対立が激しくなりがちです。もちろん特定の相続人が献身的に介護したとか、特定の相続人だけ生前にたくさん財産を受け取っていたとか、そういう場合は法律的に相続分を調整できることもあります。

ただ、多くの場合は、ご本人が思うほどには相続分に反映されません。そういった中で弁護士としては、杓子定規に法律を当てはめて、感情的なものをないがしろにするのは良くないと思っています。なぜなら法律トラブルの解決というのは、ただ法律を当てはめて答えを出すような無機質なものではなく、どれだけ納得感を持って終われるかが大事だからです。

「弁護士や裁判官に気持ちをわかってもらえなかった」「もっと違う選択肢があったかもしれない」といった後悔や心残りがあると、当事務所が理念とする「依頼者の安心を取り戻す」ということは実現できないと思っています。

ですから、依頼者の気持ちを理解しようと想像力を働かせ、共感することが大切だと思います。そして、法的に主張できることはきちんと主張します。他方、法的には難しいことでも、できる範囲で他の相続人や裁判官に伝える工夫もします。

依頼者も、いつまでも怒ったり悲しんだりしても前に進めないことはわかっていらっしゃいます。ただ、区切りを付けるきっかけがつかめないこともありますよね。ですから私は、依頼者の様子をしっかり見て、対話を重ね、言葉を選んで、良いタイミングで背中を押せたら良いなと思っています。

相続案件の依頼を受けた場合、どのように進めていかれるのでしょうか?

もちろんケースバイケースですが、基本的にはいきなり裁判手続きを使うのではなく、まずは私が代理人として他の相続人へ遺産分割協議を申し入れます。それでも折り合いがつかなければ裁判手続き、具体的には調停を申し立てます。

調停を申し立てると、怒ったりする相手もいませんか?

中にはそういう方もいらっしゃいます。ただ、調停も話合いであることに変わりないので、裁判所という第三者を入れて話し合いましょうと説明すると比較的理解を得やすいです。

これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。

色々ありますが、使途不明金を巡る裁判が印象に残っています。被相続人(亡くなられた方)と同居していた相続人が、被相続人に無断で財産を使い込んだんじゃないかと疑われ、他の相続人から、数百万円の返還請求を求める裁判を起こされてしまったんです。

裁判になるかどうかはさておき、近年この手の問題が増えてきたと感じます。私は疑われた側の依頼を受けたのですが、被相続人に無断で使い込んだという事実はなく、最終的には1円も払わなくて良いという判決が出て、依頼者は泣いて喜んでくださいました。

使い込みではないという証拠が揃っていたのですか?

いえ、それがほとんど証拠はなかったんです。しかし、被相続人の医療記録を取り寄せて、この時期はこういう出来事があったとか、この時期は被相続人の判断能力は衰えていなかったとか、被相続人は預金の引き出しを了承していたというふうに1つずつ丁寧に反論していきました。それで、最終的には裁判官の理解を得られたのです。

初回相談無料。オンライン相談や出張相談にも対応します

相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。

港南アール法律事務所_事務所内2

弁護士は法律の専門家ですから、的確なアドバイスを受けられるというのは大きなメリットです。ネットで検索すれば様々な情報が出てきますが、中には誤った情報もあって、専門的な知識がないと見分けるのも難しいです。

また、弁護士は様々なトラブルを解決していますから、その経験を活かして、相談者がまだ気づいていないようなリスクに気づけたり、今起きているトラブルの解決策を考えたり、見通しを立てたりすることもできます。

早めに相談するメリットと、相談が遅れることによるデメリットを教えてください。

たとえば相続人同士で話し合って散々揉めた後に相談に来られるよりも、「これから話し合いを始めようと思っている」という段階でお越しいただくほうが打てる手は多いです。ご自身で話し合いをされる場合でも、事前に弁護士にご相談いただいて、知っておくべき法律知識についてアドバイスを受けることをお勧めします。最低限の知識があるだけでも、無用なトラブルを回避できます。

早めに相談していれば防げたはずのトラブルやダメージもあるので、実際に依頼するかどうかはさておき、相談だけでも気軽にいらしてください。当事務所では初回1時間無料にしていますので、相談料が無駄になる心配もありません。

先生に相談したい場合は、どのようにすれば良いでしょうか?

電話またはHPから予約をお願いします。基本的には平日9時から18時の間に事務所までお越しいただきますが、それ以外の曜日・時間でも可能な限り対応いたします。オンライン相談も可能です。また、自宅や施設から出るのが難しい場合は、費用は応相談となりますが出張相談も可能です。

相続について悩み、弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

弁護士に相談するのは勇気がいるという方も少なくないと思います。また、「そもそもこれは弁護士に相談することなんだろうか」と思う方もいらっしゃると思います。ただ、悩んでいても結論が出るわけではないので、とにかく一度相談していただくと良いと思います。

弁護士と話すことで、「今解決しなければならない問題はこれです」「この問題は今解決しなくて良いので、ちょっと置いておきましょう」といった整理もできますし、自分では気づかなかったことに思い至って、解決の道筋が開けることもあります。
ゆっくり、丁寧にお話をうかがいますので、ぜひ一度ご相談ください。