亡父の多額の借金が1年後に発覚。相続放棄と債権者との協議により支払いを回避した事例
相談の背景
40代 | 女性
遺産の種類借入金・ローン
父が亡くなって1年ほどが経過しましたが、父には特に財産も借金もないと考えていたため、遺産分割などは行っていませんでした。ところが、ある日突然、父の債権者である会社から、父には多額の借金があるため、相続人である私に支払ってほしいという旨の手紙が届きました。父の借金について全く知らなかったため、今からでも支払いを免れることはできないか、とご相談いただきました。
事務所の対応
具体的な経緯や事情を詳細に聴取した結果、相続財産が全く存在しないと信じるに相当の理由があるとして、法定期間（3ヶ月）経過後の相続放棄が可能であると判断しました。直ちに家庭裁判所に相続放棄の申述を行い、これが受理された後、債権者に対し、判例・裁判例の適用を主張しながら、今後の請求を行わない旨の合意書作成に向けた協議を進めました。
相談後の結果
家庭裁判所に相続放棄の申述が受理され、さらに債権者との間で今後一切請求を行わないという内容の合意書を作成することができました。これにより、依頼者様は亡父が残した多額の借金を支払う必要がなくなりました。
解決のポイント
相続放棄は3ヶ月の期間制限がありますが、本件のように「相続財産がないと信じるに相当の理由」があれば、期間経過後でも受理される可能性があります。事案を法的な視点で深く掘り下げ、判例を根拠に粘り強く対応したことが、支払いを回避できた最大のポイントです。
解決した事務所
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