[遺産分割]兄の預金使い込みを訴訟で追及し、不動産の単独相続で解決した事例

ご依頼を受け、まずお父様の預貯金履歴を10年分遡って調査しました。その結果、亡くなる2年前から毎月100万円近い現金が引き出されていることが判明。兄は当初「父が引き出した」と主張しましたが、お父様が施設に入所中でATM操作が不可能な状態だったことを立証。さらに施設の費用は年金で賄われていたことを突き止め、多額の出金の必要性がなかったことを明らかにし、不当利得返還請求訴訟を提起しました。

訴訟において当方の主張と証拠が認められ、兄は追い込まれました。最終的に、兄が使い込んだ金銭の返還に代わる形で、遺産であった不動産の権利全てを依頼者様が取得する内容の和解が成立。実質的に使い込まれた財産を取り戻すことができました。

財産の使い込みが疑われる事案では、客観的な証拠収集が極めて重要です。本件では、預金履歴の調査に加え、被相続人の当時の生活状況や収支を丹念に調べ、引き出しの不合理性を立証したことが勝因となりました。疑いを持った際は、早期に専門家へ相談することをお勧めします。