【事業承継】急逝した社長の遺族と経営陣の対立を、円満な交渉に向け助言した事例

まず、ご遺族と現経営陣の双方にとって感情的な対立が会社の不利益になることをご説明し、冷静な状況分析から着手しました。会社の決算書等を取り寄せ、財産状況や経営動向を客観的に評価・検討しました。その上で、ご遺族のご意向を丁寧にヒアリングし、会社の経営を継続するのか、株式を売却するのか等、考えうる選択肢のメリット・デメリットを提示し、現経営陣とどのように交渉を進めるべきか具体的な方針を助言しました。

当事務所の助言により、ご遺族は感情に流されることなく、客観的なデータと明確な方針を持って現経営陣との協議に臨む準備が整いました。これにより、無用な紛争の拡大を避け、会社の存続と発展を第一に考えた冷静な話し合いの土台を築くことができました。

経営者の突然の逝去による事業承継は、ご遺族と会社、双方に大きな混乱をもたらしがちです。感情的な対立は、時に会社の存続さえ危うくします。このような緊急時こそ、弁護士が第三者の視点から法と事実に基づいて状況を整理し、交渉方針を立てることが、円満な解決と会社の未来を守ることにつながります。