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相続人代表者指定届とは?記入例や提出方法、役所の通知を無視するとどうなるかも解説

親族が亡くなり相続の手続きを進めている最中に、相続人代表者指定届が役所から届くことがあります。この記事では、相続人代表者指定届の内容や書き方、代表者になった相続人の役割、通知を無視した場合の罰則などについて詳しく解説します。

相続人代表者指定届とは

相続人代表者指定届とは、住民税や固定資産税、都市計画税、軽自動車税の納税義務者が死亡し、相続人が複数いる場合に、納税通知書を受け取る代表者を指定するための書類です。

住民税や固定資産税、都市計画税は、1月1日を基準日として、対象となる人に課されます。軽自動車税の基準日は4月1日です。

年の途中で納税義務者が亡くなった場合、基準日から死亡日までの間の住民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税は、被相続人に課せられた分が、法定相続人に引き継がれます。ただし、本来は被相続人が負担すべき税なので、相続税申告の際に、税額分を相続財産から控除できます。

被相続人が亡くなった後に発生する固定資産税、都市計画税、軽自動車税は、不動産や軽自動車の新所有者に課せられます。遺産分割が未了で新所有者が決まっていない場合には、法定相続人が連帯して固定資産税の納税義務を負います。

このように被相続人が亡くなった後の各種税金について法定相続人が連帯して納税義務を負う場合でも、納税通知書は、法定相続人のうちの1人のみに送付されます。

その1人を誰にするかを決めるため、相続人代表者指定届の提出を求められます。指定届の用紙は、役所から各法定相続人に郵送されます。役所によっては、死亡届の提出時などに、相続人代表者指定届の記入を求められることもあります。

住民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税を課税する市区町村が異なる場合には、それぞれの役所から相続人代表者指定届が届きます。住民税の場合は、被相続人の住民登録がある市区町村役場、固定資産税と都市計画税は不動産の所在地の市区町村役場、軽自動車税は車検証記載の住所地の市区町村役場です。

相続人代表者になると、その人に対して各種税金の納税通知書が送付されます。しかし、相続人代表者になったからといって、その相続人のみが納税義務を負うわけではありません。

なお、相続人が相続放棄をした場合には、納税義務を負いません。

相続人代表者指定届の記入例

相続人代表者指定届に記入する内容は、各市区町村によって異なります。共有する記入事項は、被相続人の氏名や住所、相続人代表者の氏名や住所、連絡先、認印、その他の法定相続人の氏名や住所などです。

次の記入例は、東京都国分寺市のホームページに掲載されている相続人代表者指定届の記入例です。

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相続人代表者指定届の提出方法

相続人代表者指定届は、市区町村役場から送付されます。必要事項を記入して、返送しましょう。

住民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税を課税する市区町村が異なる場合には、それぞれの役所から相続人代表者指定届が届きます。住民税の場合は、被相続人の住民登録がある市区町村役場、固定資産税と都市計画税は不動産の所在地の市区町村役場、軽自動車税は車検証記載の住所地の市区町村役場です。

市区町村によっては、ホームページから相続人代表者指定届の書式をダウンロードして印刷し、郵送や直接役所へ持参することで提出もできます。

相続人代表者指定届の通知を無視するとどうなる?

相続人代表者指定届の通知を無視したとしても、罰則はありません。ただし、役所としては、法定相続人のうち1人に納付書を送付する必要があるため、役所の方で法定相続人の1人を代表者に指定して、納付書を送付します。

税金を支払う予定のない相続人に納付書が送付されてしまうと面倒なため、相続人代表者指定届を提出しておくことをおすすめします。

まとめ

相続人代表者指定届は、被相続人が亡くなった後の住民税や固定資産税、都市計画税、軽自動車税の納付書を役所が送付するために、法定相続人の中から代表者を決めるための書類です。相続人代表者指定届を提出しなくても罰則はありませんが、スムーズな納税手続きのために提出することをおすすめします。

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