寄与分とは
寄与分とは、生前の被相続人に特別な貢献をした相続人(家族や親族など財産を受け継ぐ権利がある人)の相続分を増やす仕組みです。
亡くなる前の被相続人に対し、介護や仕送りなどの援助をしていた場合、法定相続分の通りに遺産を分けると「不公平だ」「自分の相続分をもっと増やしてほしい」と感じる相続人もいるでしょう。寄与分は、このような「不公平感」を解消するための仕組みです。
この仕組みは基本的に「相続人」だけが対象で、それ以外の人には認められません。
ただし、相続人ではない親族(たとえば息子の妻など)が、無償で介護をしたり身の回りのお世話をしたりして、亡くなった方の財産が減るのを防いだり増やしたりすることに大きく貢献した場合は、例外があります。その場合は「特別寄与料」という形でお金を請求することが可能です。
寄与分が認められると、全体の財産から寄与分を一旦差し引いて、残りの財産を相続人全員で分けます。そのあと、本人には、分け合った財産に寄与分をプラスして渡すことになります。
寄与分が認められる人

寄与分を主張できるのは、原則として共同相続人です。共同相続人とは、同じ相続について遺産を承継する立場にある相続人をいいます。
たとえば、被相続人の配偶者、子ども、父母、兄弟姉妹などが相続人になる場合、そのうち特別な貢献をした人は寄与分を主張できる可能性があります。
立場 | 寄与分を主張できる? | 補足 |
|---|
配偶者・子どもなどの相続人 | できる可能性あり | 特別の寄与と財産の維持・増加が必要 |
相続放棄した人 | できない | はじめから相続人ではなかったものと扱われる |
長男の妻など相続人でない親族 | 寄与分は原則不可 | 特別寄与料を請求できる可能性がある |
内縁の配偶者・友人など | 原則不可 | 親族でない場合、特別寄与料の対象にもなりにくい |
寄与分を主張できるのは原則として相続人
寄与分は、相続人同士の公平を図る制度です。そのため、寄与分を主張できるのは、基本的に相続人に限られます。
被相続人のために介護や財産管理をしていた人であっても、その人が共同相続人でなければ、原則として寄与分として相続分を増やすことはできません。
配偶者・子ども・兄弟姉妹などが対象になるケース
被相続人に配偶者と子どもがいる場合、配偶者と子どもが相続人になります。この場合、配偶者が長年介護をしていた、または子どもの1人が家業を支えていたといった事情があれば、その配偶者や子どもは寄与分を主張できる可能性があります。
被相続人に子どもがおらず、父母や兄弟姉妹が相続人になる場合も、相続人として特別な貢献をしていれば寄与分を主張できることがあります。
相続放棄した人や相続人でない親族はどうなる?
相続放棄をした人は、はじめから相続人ではなかったものとして扱われます。そのため、相続放棄をした人は寄与分を主張できません。
また、長男の妻など相続人ではない親族は、原則として寄与分を主張できません。ただし、相続人でない親族の寄与を相続人自身の寄与とみなせる場合には、例外的に、寄与分が認められる場合があります。また、相続人以外の親族が無償で療養看護などの労務を提供した場合には、後述する特別寄与料を請求できる可能性があります。
寄与分が認められる要件

寄与分が認められるためには、①扶養義務の範囲を超えた「特別の寄与」があるという事情が必要です。
つまり、寄与分が認められるには「よく面倒を見ていた」というだけでは足りません。通常の親族間の助け合いを超える貢献があり、その貢献によって介護費用を抑えられた、事業財産が維持されたなど、財産面の効果が必要です。
要件 | 内容 |
|---|
特別の寄与 | 通常の扶養義務や家族の助け合いを超える貢献があること |
財産の維持・増加 | 介護費用の節約、事業財産の維持、財産価値の保全などにつながったこと |
無償性・継続性 | 無報酬または低額報酬で、一定期間継続していたことが評価されやすい |
相続財産の維持・増加に関する特別の寄与について、その方法は限定されていません。代表的な例を紹介します。

介護や看護(療養看護型)
病気や高齢で介護が必要だった亡くなった方を、家族がつきっきりでお世話した場合です。本来ならプロのヘルパーさんに頼んで支払うはずだった「介護費用」を節約できたとみなされ、その分が評価されます。
家業の手伝い(家業従事型)
亡くなった方が営んでいた農業や自営業などの仕事を、お給料をもらわずに(あるいは、ごくわずかなお給料で)一生懸命手伝ってきた場合です。
生活費の援助(扶養型)
亡くなった方に仕送りをしたり、生活費を肩代わりしたりして支えた場合です。亡くなった方の貯金を取り崩さずに済んだことが、財産を守ったと評価されます。
弁護士ドットコムの「みんなの法律相談」にも、就職以来40年以上にわたって義母へ2,000万円ほどの仕送りや携帯電話代の負担を続け、その支援を寄与として認めてもらえるかと悩む家族の声があります。
相談者の疑問【相談の背景】
義母の遺産について質問です。
義母はまだ健在ですが、義姉が遺産を全て自分のものにしようと公正証書遺言書を義母に作らせようとしています。
義母の相続人は義姉と主人の2人です。
義母の財産は①先祖代々の実家が建っている土地と建物(亡くなった義父名義)②実家の隣地で義母が買い増しした土地③預貯金(原資は主人の仕送り)
主人は就職してから40年以上、総額で2000万位仕送りをしてきました。また義母の携帯代金もずっと払っておりました。ただ、仕送りは手渡しだったため、証拠がないです。
義母の貯金の原資は主人の仕送りでだと思われます。
また、主人の実家の名義は、何年も前に亡くなった義父のままになっており、そちらの名義も義母にし、ゆくゆくは遺言により義姉のものにしようとしています。義父の遺産を放棄するよう印鑑をおせといってきています。
【質問1】
義母が義姉に全財産を譲るという遺言書を書いた場合、私どもの仕送りが
義母を介して義姉にあげるようなもので、大変不満です。阻止する方法はありますか?
【質問2】
仕送りの寄与分を遺産分割で考慮してほしいのですが、手渡しでしたので、振込のような証拠がありません。
なにか今からでも集めておける証拠になるようなものはありますか?
【質問3】
義父名義の土地は、放棄をせまられていますが、放棄するつもりはありません。未分割のままで義母の相続をむかえたいと思っています。問題はありますでしょうか?
【質問4】
公正証書遺言書はどのように作るのでしょうか?
私どもは子どもがいないので、主人に全財産は私に相続させる旨の遺言書を書いてもらおうと思っています。公正役場というところに出向けばいいのでしょうか?
お困りかと思いますので、お答えいたします。
【質問1】
義母が義姉に全財産を譲るという遺言書を書いた場合、私どもの仕送りが
義母を介して義姉にあげるようなもので、大変不満です。阻止する方法はありますか?
【質問2】
仕送りの寄与分を遺産分割で考慮してほしいのですが、手渡しでしたので、振込のような証拠がありません。
なにか今からでも集めておける証拠になるようなものはありますか?
→「遺言 寄与分」で検索し、参考程度にしてみてください。こちらに有利な遺言にしてもらうこと、あとは遺留分の範囲ですかね。証拠としては、少なくとも義母の陳述書などですかね。出金履歴を整理しておくこともあります。「寄与分 要件」でも検索し、参考にしてください。
【質問3】
義父名義の土地は、放棄をせまられていますが、放棄するつもりはありません。未分割のままで義母の相続をむかえたいと思っています。問題はありますでしょうか?
→放棄を強制されることはありません。
【質問4】
公正証書遺言書はどのように作るのでしょうか?
私どもは子どもがいないので、主人に全財産は私に相続させる旨の遺言書を書いてもらおうと思っています。公正役場というところに出向けばいいのでしょうか?
→弁護士に依頼して、遺言文案を作成し、公証役場で、公正証書遺言にするという形もあります。まずは弁護士に面談相談してみましょう。
一般的なお答えとなり恐縮ですが、ご参考に頂ければと思います。
すべての回答を見る財産の管理(財産管理型)
亡くなった方の持ち家やアパートなどの不動産を管理したり、代わりに税金を払い続けたりして、財産の価値を守った場合です。
たとえば、父名義のまま残された複数の土地の草刈りや伐採といった管理の負担をどう分けるかをめぐって、兄弟で寄与分の考え方が問題になったケースもあります。
Q
親名義の不要な不動産の兄妹相続において、管理料の負担と、管理料の引き方について
相談者の疑問【相談の背景】
父親が亡くなり、父親名義の資産価値がなく売却できない負の遺産である土地(田や山林、住宅利用できない土地などが立てられない)9つの相続について、兄と揉めています。9つ全てを兄が相続する代わりに、全ての土地管理料20万円の今後30年分として900万円を、私の相続分から引くと言われています。伐採や草刈り費用の見積もりは、不動産会社を通じて、兄が見積もりを取っており、そのうち一つの土地は20万円×兄の寿命の30年の600万、そのうち2つの山林には10mの杉が乱立しており、伐採にはクレーンなど必要で、200万円必要で、今後30年のうちにもう1回は伐採必要などの理由で、900万円と兄が考えたそうです。額や分け方など、妥当なのでしょうか。少し調べたら、寄与分の計算は、相続財産から寄与分を引いた後、2人兄弟で遺産分割するようなのですが、私のケースの土地の管理料の分割の仕方は、寄与分と同じではいけないのでしょうか。兄が強情になり始めているため、ある程度目をつぶって言うとおりにした方が穏便で先々よいのか、悩んでおります。土地の管理が大変なのも、よく理解しております。どうかお力をお貸しください。よろしくお願い申し上げます。
【質問1】
2人兄妹で、土地を兄だけが相続する場合、妹が全て管理料を負担すべきでしょうか。負担の仕方は相続財産から管理料を引いた後、兄妹で分割するのではなく、兄妹で分割した後、妹の財産から管理料を引きたいとのこと
【質問2】
管理料として、兄の寿命30年分を主張しているのですが妥当でしょうか。不動産会社の見積もり20万円×30年分に、クレーン伐採200万円を、30年のうちにもう1回というのが、兄の主張する内訳のようです。
【質問3】
専門家の意見も取り入れて、再度計算してもらえないか依頼したのですが、、公認会計士は中立の立場なので、兄妹で話し合って決めねばならないとのことで、ある程度目をつぶって納得しないまま穏便にすべきでしょうか
【質問4】
妹が1つも土地を相続したくなく、兄が全て相続するなら管理料は妹に払わせる、管理料は全て妹が負担するのが当たり前でしょうか。2分の1が都合がよすぎるなら、配分は4分の3でもおかしいでしょうか。
内容が細かく、かつ不動産の状況(そもそも第三者に売却できないのか、等)も確認する必要がありますから、下記は一般的な範囲での回答にとどめます。
後は、資料を揃えた上で法律相談を受けられた方がいいです。
【質問1】
2人兄妹で、土地を兄だけが相続する場合、妹が全て管理料を負担すべきでしょうか。負担の仕方は相続財産から管理料を引いた後、兄妹で分割するのではなく、兄妹で分割した後、妹の財産から管理料を引きたいとのこと
A 必ずしもそのような分割をする必要はないと思われます。兄としては、近い将来に売却するかもしれまん。その場合、差し引いた管理料分を精算するのか、等考える必要があり、簡単にあなたが負担する内容にするのはおかしいはずです。
【質問2】
管理料として、兄の寿命30年分を主張しているのですが妥当でしょうか。不動産会社の見積もり20万円×30年分に、クレーン伐採200万円を、30年のうちにもう1回というのが、兄の主張する内訳のようです。
A 適切とは思えません。なぜ30年七日、等の問題があります。
【質問3】
専門家の意見も取り入れて、再度計算してもらえないか依頼したのですが、、公認会計士は中立の立場なので、兄妹で話し合って決めねばならないとのことで、ある程度目をつぶって納得しないまま穏便にすべきでしょうか
A 穏便にしたければそれも1つの選択肢ですが、質問2のとおりです。再計算をしても、それが適切かどうかも分かりません。
【質問4】
妹が1つも土地を相続したくなく、兄が全て相続するなら管理料は妹に払わせる、管理料は全て妹が負担するのが当たり前でしょうか。2分の1が都合がよすぎるなら、配分は4分の3でもおかしいでしょうか。
A 当たり前な内容ではありません。もっときちんとした協議が必要だと思います。
すべての回答を見る事業への資金援助(金銭等出資型)
亡くなった方の仕事上の借金を代わりに返してあげたり、仕事で使う道具や建物を買うお金を出してあげたりして、ビジネスを支えた場合です。
その他の金銭的な助け(事業以外への財産上の給付)
例えば、亡くなった方の家が借金で差し押さえられないようにローンを肩代わりしたり、一緒にお金を出して買った家なのに、名義を亡くなった方一人にしていたりする場合などが当てはまります。
たとえば、親子ローンで購入した住宅のローンを肩代わりし、返済が滞ったときには差押えを防いだという相続人が、その負担を寄与分にできないかという相談があります。
Q
タイトル: 相続における遺贈とローンの請求権についての相談
相談者の疑問【相談の背景】
30年程前に【親A】と【子B】は親子ローンで住宅を購入しました。土地、建物の名義は【親A】。【子B】は連帯保証人でした。
【子B】は親の口座に振込、親口座からローンの引き落としをしていました。
この度【親A】が亡くなり、相続が発生しました。【子C】に土地建物を遺贈するとの遺言書がでてきました。この場合遺言書に『遺贈』すると書いてあるので【子B】は寄与分の主張はできませんか?
【質問1】
18年ほど前にローンの支払いが滞り【子B】の妻が【親A】にお金を貸し、借金の整理をして差し押さえを阻止しました。【子B】はこれまで支払ったローンを相続人に請求できますか?
> このような場合特別寄与料は認められますか?
> ダメ元で裁判所に特別寄与料の申立をし話し合うことはできますか?
仮に特別寄与料が認められるにしても、特別寄与料については、民法1050条2項が、「前項の規定による特別寄与料の支払について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、特別寄与者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六箇月を経過したとき、又は相続開始の時から一年を経過したときは、この限りでない。」と規定していますので、子Cが任意に特別寄与料を認めるのでないと、特別寄与料の支払を実現させることはできないということになるでしょう。
> 求償権は請求できませんか?
求償権という名目での子Cに対する請求の根拠はないでしょうし、子Cが引き継いだ、子Bの父親に対する請求権であったとしても、「【子B】の最終の支払いから18年経っています。」ということであると、消滅時効にかかっているでしょう。
すべての回答を見る被相続人への貢献が「特別な寄与」として認められるのか、扶養義務の範囲内とされるのかは、具体的な事情を元に判断されます。一般的には、「特別の寄与」と認められるハードルは高いです。では、どのような場合に「特別の寄与」と認められるのか、介護と家業の手伝いを例に解説します。
介護が「特別の寄与」にあたるケース
被相続人に対する介護が「①特別の寄与」にあたるかどうかについて、裁判所では主に以下のような事情があったかどうかが考慮されています。
- 被相続人の病状の程度
- 報酬の有無
- 介護の期間
- 介護した相続人の負担の重さ
具体的には、次のような事情があると、「特別の寄与」があったと認められやすくなります。
- 被相続人が介護・療養看護を必要とする病状だった(「要介護度2」以上が目安)。
- 介護を無報酬で行なった。または、介護士などに依頼するよりも大幅に低い報酬で行なった。
- 長期間にわたって介護を行なった。
- 介護を行うために仕事を抑えるなどの負担が生じた。
一方で、「月に何度か被相続人のために家事を手伝った」「被相続人が病院へ行くのに付き添った」程度の支援は扶養義務の範囲内と考えられています。
介護による寄与分を主張する場合は、要介護認定の資料、診断書、介護サービスの利用記録、介護日誌、通院記録などを整理しておくことが重要です。
弁護士ドットコムにも、透析に通う母親の送り迎えや毎日の食事の世話、たび重なる救急搬送・入院費用の負担を長年続けてきた相談者が、その貢献を相続で考慮できるかを尋ねた相談が寄せられています。
相談者の疑問【相談の背景】
今年1月に母が逝去しました。母の相続財産は800万円足らずで、殆どが不動産です。一昨年私に肝臓癌が見つかるまで、凡そ5年近く週3日腎盂癌の影響で通いで透析を受けて居たため病院の送迎に加え三食の世話、心臓近くに動脈瘤もあり、夜中の胸の痛み、腹痛を月に三回以上訴えて来たため、その度に救急病院に搬送しました。半数以上は私が透析の送迎用に購入した福祉車両を利用、後は救急車両の利用で、検査等で帰れる日は明け方に帰り、月に一度位の割合でそのまま入院の時もあり、入院費用は私の貯蓄と私が毎月支払っていた医療保険で賄って来ました。母はそんな私の為に公証役場で遺言書を作成してくれましたが、私が年金で賄い切れなかった分と借金を払って来ましたので、その分を母の総財産から差し引く事は可能でしょうか?差し引いた場合弟の遺留分は僅かなものになりますが。とにかく弟は扶養義務は完全に無視して来ました。
【質問1】
遺言書があっても寄与分?は総財産から差し引かれるものですか?
私の収入は、母の介護が始まってからはそれまでに加入して、引き続き何とかカード利用とかで遣り繰りしてきた私の医療保険金だけです。
民法1043条(遺留分を算定するための財産の価額)は、「遺留分を算定するための財産の価額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額とする。」としており、寄与分が遺留分算定のための財産の価額の計算において考慮されることを予定していませんから、無理です。
他方、「債務」は考慮されるとしていますので、ご相談者の出費が被相続人のための立替金であり被相続人の「債務」にあたると評価できる場合には、考慮の対象になりうることになります。
すべての回答を見る家業の手伝いが「特別の寄与」にあたるケース
被相続人に対する手伝いが「①特別の寄与」にあたるかどうかについて、裁判所は主に以下のような点を重視して判断する傾向があります。
具体的には、次のような事情があると、「特別の寄与」があったと認められやすくなります。
- 無報酬または、従業員として働くよりも大幅に低い報酬で家業を手伝っていた。
- 数年にわたり継続的に手伝っていた。
- 手伝いを行うために仕事を抑えるなどの負担が必要だった。
一方で、「年に数回、帰省した時に父の農業を手伝うことがあった」「従業員として給料をもらって手伝っていた」程度にとどまる場合には、扶養義務の範囲内であると考えられています。
家業従事型の寄与分では、給与明細、確定申告書、帳簿、勤務実態がわかる資料、同業種の賃金水準などが証拠になります。
20年以上にわたり同居しながら、給料をもらわずに祖父の農業を手伝ってきた孫が、寄与分を主張できるかという相談も寄せられています。
Q
遺留分を求められ特別寄与分、寄与分を請求すべきかどうか
相談者の疑問【相談の背景】
代襲相続人としての相談です
相続人
故父のため孫 主に不動産、家屋
娘→一千万
祖父が遺言書を残しています
祖父の遺言書により娘に現金一千万と書かれていたが、遺留分を求めてきた。
孫である私は、20年以上祖父の農業を手伝ってきた。
同居はしていたが給料はもらっていない
。
祖父の建てたマンションの保証人になっていた。
管理会社手続きに頼んではいるが、書類の手続き、年に数回の掃除はしていた。
故父の嫁、孫が10年弱病院の送り迎え介護をしていた。
娘が遺留分として2,500,000を求めてきた。
2,500,000渡さなければハンコ押さないと言う。
手続きが進まず、相続税の納付があと2ヶ月ぐらいなので困っています。
何もしてこなかった娘にこれ2,500,000渡したくないが、寄与分が協議によって決められるとのことで、長期化、寄与分が認められるかもわからないため、2,500,000を支払ったほうがいいのか考えております。
先生にお願いする金額を考えるとこのまま払った方が、終わるため良いのかと迷ってます。
【質問1】
遺言書があり遺留分を求められました。
感情的に何もしてこなかった相続人が許せないため、寄与分、特別寄与分の請求をしたいがメリットがあるのかどうか教えてください。
相続税は、遺産分割未了を理由に、とりあえず法定相続分で申告することに
なります。
遺産分割調停を申し立てるといいでしょう。
弁護士費用は、250万よりは、もっと低く抑えることも可能でしょう。
すべての回答を見る「被相続人の財産の維持・増加に貢献した」とは?
「特別の寄与」に当たる場合でも、それによって被相続人の財産が維持・増加していない場合には寄与分は認められません。介護によって介護費用が抑えられた、家業の手伝いによって売上が成長したといった事情が必要です。
たとえば、介護の場合には、本来であれば介護施設や訪問介護に支払うはずだった費用を抑えられたことが財産の維持にあたります。家業の手伝いの場合には、人件費の支出を免れた、事業の売上や資産が増えたといった事情が考えられます。
反対に、精神的な支えになっていた、頻繁に連絡を取っていた、親孝行をしていたという事情だけでは、財産の維持・増加との関係が弱く、寄与分としては認められにくいです。
寄与分に相場はある?
寄与分を主張する流れとしては、まず寄与分の額を計算し、遺産分割協議などの場で他の相続人に提示します。他の相続人の意見も聞きながら、最終的には相続人全員が合意した額が、寄与分の額となります。話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てて、調停手続きの中で協議を行います。調停がまとまらない場合には、審判に移行します。
家庭裁判所の調停や審判では、寄与分の額は、寄与の時期、方法、程度、相続財産の額などを考慮して決められるため、一律に決まるわけではありませんが、一般的には以下で紹介する計算方法が参考になります。
寄与分には明確な相場がない
寄与分には、全国一律の相場や固定された金額表はありません。介護の内容、期間、被相続人の財産額、他の相続人との関係などを踏まえて、個別に判断されます。
そのため、「親を5年間介護したら必ず何百万円もらえる」といった形で機械的に決まるものではありません。
話し合い・調停・審判で決まる
寄与分は、まず相続人同士の遺産分割協議で話し合います。合意できない場合には、家庭裁判所の調停・審判で判断されます。
弁護士ドットコムが保有する相続弁護士ドットコム掲載事務所の公開解決事例のうち、寄与分が争点になった65件をみると、解決方法は調停が36件(約55%)で最も多く、次いで協議18件(約28%)、審判8件(約12%)、訴訟1件でした。
寄与分は当事者同士の話し合い(協議)だけではまとまりにくく、家庭裁判所の調停・審判に進むケースが相対的に多い傾向がうかがえます(当社調べ・2026年8月時点、n=65)。
決め方 | 内容 |
|---|
遺産分割協議 | 相続人全員で寄与分の有無・金額を話し合う |
調停 | 家庭裁判所で調停委員を介して話し合う |
審判 | 調停不成立の場合に家庭裁判所が判断する |
寄与分の計算方法
寄与分の計算方法は、寄与の内容によって異なります。以下では、介護、家業の手伝い、仕送り、財産管理、財産上の給付に分けて、一般的な計算方法を紹介します。
寄与の種類 | 計算の考え方 |
|---|
介護 | 第三者に介護を依頼した場合の費用を基準にする |
家業の手伝い | 通常得られたはずの賃金を基準にする |
仕送り | 仕送り額から扶養義務相当分を調整する |
財産管理 | 第三者に管理を依頼した場合の報酬を参考にする |
財産上の給付 | 贈与額・利息相当額などを基準にする |
介護の寄与分の計算方法
- 寄与分の額 = 第三者に介護を依頼した場合の日当額 × 介護日数 × 裁量割合
第三者に介護を依頼した場合の日当額として、国が定める介護報酬基準のうち、訪問介護を前提とした場合の日当額が目安になります。
ただし、介護報酬基準は3年ごとに改定されており、また、介護の内容や地域によっても金額が変動します。詳しく計算したい場合には、厚生労働省のホームページで最新の介護報酬基準を調べるか、弁護士に相談しましょう。
裁量割合とは、個々の事案に応じて裁判所が判断する割合です。被相続人と寄与をした人との関係性や、給付した財産の種類、給付の経緯などの一切の事情を考慮して、特別の寄与として認める割合が決められます。
家業を手伝った場合の計算方法
- 寄与分の額 = 寄与相続人が通常得られたであろう給付額 × 寄与期間 − 生活費相当額
または - 寄与分の額 = 寄与相続人が通常得られたであろう給付額 × 寄与期間 × (1−生活費控除割合)
寄与相続人が通常得られたであろう給付額は、通常、賃金センサスの平均賃金等を参考に算定します。賃金センサスは毎年調査が行われており、最新のものは厚生労働省のホームページで確認できます。
生活費相当額を差し引く、あるいは生活費控除割合に応じて減額するのは、寄与した相続人が無報酬または大幅に低い報酬で働いていたのに生活できていたとするなら、通常は生活費が被相続人の財産から支出されていたと考えられるからです。
生活費の算定は、原則として実費をもとに計算します。実費がわからない場合には、概算額を算出します。例えば、被相続人の家に同居していた場合には、家賃や光熱費などを差し引きます。
実費がわからない場合に、概算額の代わりに、交通事故の損害額の計算で用いられる生活費控除割合が用いられる場合もあります。
家業を手伝った場合は、「無報酬だったか」「通常の従業員より著しく低い報酬だったか」「何年続けたか」「生活費を誰が負担していたか」を整理しておくと、計算の前提を説明しやすくなります。
仕送りをした場合の計算方法の寄与分
仕送りしていた全額が寄与分として認められるわけではなく、扶養義務の範囲を超えている必要があり、例えば、法定相続分の割合を扶養義務の範囲内と捉えるなどして、以下のように計算します。
- 寄与分の額 = 扶養のために負担した額 × 裁量割合
- 計算例
例えば、相続人は子が2人、そのうち1人だけが被相続人に月10万円の仕送りを10年間行った場合の寄与分の額を計算すると、次のようになります。相続人の法定相続分は1/2です。
10万円 × (10年 × 12か月) × (1 - 1/2) = 600万円
仕送りを寄与分として主張する場合は、通帳、振込記録、送金メモなど、実際に支払ったことがわかる資料が重要です。現金手渡しの場合は証明が難しくなるため、できるだけ客観的な資料を集めましょう。
財産の管理をした場合の計算方法
- 寄与分の額 = 第三者に財産管理を依頼した場合の報酬額 × 裁量割合
第三者に財産管理を依頼した場合の報酬額には明確な基準はありませんが、ひとつの基準として、第三者に依頼した場合の報酬額が基準となります。例えば、不動産の管理をした場合には、同様の管理を不動産会社に委託した場合の費用が参考になります。
たとえば、被相続人の賃貸不動産について、入居者対応、修繕手配、家賃管理、税金の立替払いなどを継続的に行っていた場合には、財産管理型の寄与分が問題になることがあります。
財産上の給付をした場合の計算方法
- 金銭の贈与の場合 : 贈与金額 × 貨幣価値変動率 × 裁量割合
- 金銭を無利息で貸し付けていた場合 : 利息相当額 × 裁量割合
貨幣価値変動率とは、贈与を行った当時の金額の価値を、現在のお金の価値に換算するために使われる指標です。現在の消費者物価指数を贈与を行った当時の消費者物価指数で割ることで求められます。
消費者物価指数は、日本銀行のホームページで調べることが可能です。詳しくは日本銀行のホームページをご覧ください。
- 計算例
たとえば、被相続人に100万円を贈与した場合の寄与分を計算します。贈与したのは1965年、相続開始が2022年とし、裁量割合は0.7とします。
1965年の消費者物価指数は23.9、2022年の消費者物価指数は106.6です。
106.6(2022年)÷23.9(1965年)=4.5倍
贈与を行った1965年と2022年現在の貨幣価値変動率は4.5であることがわかりました。
したがって、寄与分の額は次のようになります。
100万円 × 4.5 × 0.7 = 315万円
被相続人個人ではなく、被相続人が経営する会社に対して贈与などがなされた場合には、寄与分と認められない場合があるので注意が必要です。
そのほか、個別のケースについて具体的な寄与分の額を知りたい場合には、弁護士にご相談ください。
財産上の給付では、贈与だったのか、貸付けだったのか、家族間の一時的な援助だったのかが争点になりやすいです。振込記録、借用書、領収書、返済履歴などを確認しましょう。
相続人以外の寄与分について
相続人以外の人が被相続人に貢献していた場合でも、原則として「寄与分」は認められません。寄与分は、共同相続人の相続分を調整する制度だからです。
もっとも、相続人以外の親族が、被相続人に対して無償で療養看護その他の労務を提供し、その結果として被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした場合には、「特別寄与料」を請求できる可能性があります。
相続人以外には原則として寄与分は認められない
たとえば、長男の妻が義父母を長年介護していた場合、長男の妻は通常、義父母の相続人ではないため、原則として寄与分は主張できません。
同じように、内縁の配偶者、友人、知人、家政婦なども、原則として相続人でない限り寄与分の対象にはなりません。
長男の妻などは「特別寄与料」を請求できる可能性がある
長男の妻など、相続人ではない親族が無償で介護などをしていた場合には、特別寄与料を請求できる可能性があります。
ただし、特別寄与料を請求できるのは、相続人以外の被相続人の親族です。親族には、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族が含まれます。親族にあたらない内縁の配偶者や友人などは、原則として特別寄与料の対象にもなりません。
寄与分と特別寄与料との違い
特別寄与料とは、相続人以外の親族が被相続人の財産の維持・増加に貢献した場合に、相続人から支払いを受けることができる金銭です。
寄与分は、相続人にのみ認められるのに対して、特別寄与料は相続人以外の親族に認められます。親族には、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族が含まれます。被相続人の子の配偶者はもちろんのこと、被相続人の配偶者の連れ子や、被相続人の兄弟姉妹の子・孫、被相続人の従兄弟の子・孫など広い範囲が含まれています。
項目 | 寄与分 | 特別寄与料 |
|---|
請求できる人 | 共同相続人 | 相続人以外の親族 |
効果 | 相続分が増える | 相続人に金銭を請求する |
典型例 | 子どもが親を無償で介護した | 長男の妻が義父を無償で介護した |
請求期間 | 相続開始時から10年以内 | 知った時から6か月以内/相続開始から1年以内 |
特別寄与料を請求する際の注意点
特別寄与料には、家庭裁判所へ申し立てることができる期間に制限があります。特別寄与者が相続の開始と相続人を知った時から6か月以内、または相続開始の時から1年以内に申し立てる必要があります。
また、特別寄与料も、単に親族として付き添った、家事を少し手伝ったという程度では認められにくいです。無償で療養看護などの労務を提供し、それによって被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をしたことを示す資料が必要です。
寄与分を主張するために必要な証拠
寄与分を主張するには、貢献の内容と、被相続人の財産の維持・増加との関係を示す証拠が重要です。口頭の説明だけでは、他の相続人が納得しないことも多いため、客観的な資料を集めましょう。
寄与の内容 | 証拠の例 |
|---|
介護 | 要介護認定資料、診断書、介護日誌、通院記録、介護サービス利用記録 |
家業の手伝い | 帳簿、確定申告書、給与明細、勤務実態がわかる資料 |
仕送り | 通帳、振込明細、送金記録、領収書 |
財産管理 | 管理記録、修繕費の領収書、固定資産税の立替資料 |
財産上の給付 | 借用書、振込記録、返済資料、贈与契約書 |
証拠は、遺産分割協議の前から整理しておくことが大切です。調停や審判に進んだ場合にも、資料があるかどうかで主張の説得力が変わります。
寄与分についてよくある質問
弁護士ドットコムが運営する法律相談サービス「みんなの法律相談」に寄せられた相続分野の相談30,302件のうち、寄与分・特別寄与料に関する相談は229件ありました。

内訳は、介護・療養看護が110件と最も多く、次いで仕送り・生活費の援助64件、資金援助・立替え45件、特別寄与料など相続人以外の貢献35件、財産管理30件、家業の手伝い9件です。介護をめぐる相談が寄与分の相談の中心になっています。
(2021年4月1日〜2026年7月8日に投稿された相談。当社調べ、n=30,302)
親の介護をしたら必ず寄与分は認められる?
親の介護をしたからといって、必ず寄与分が認められるわけではありません。通常の扶養義務や親族間の助け合いを超える介護をしていたこと、さらにその介護によって被相続人の財産の維持に貢献したことが必要です。
たとえば、長期間にわたり日常的な介護を無償で行い、本来であれば発生していた介護施設費用や訪問介護費用を抑えられた場合には、寄与分が認められる可能性があります。
実際、介護を担ってきた相続人と、離れて暮らしながら援助を申し出た相続人がいて、どちらの貢献を寄与分とみるかで迷うこともあります。
Q
遺産分割、相続者全員が介護をしたかった場合の寄与分など。
相談者の疑問【相談の背景】
祖父はすでに他界、最近祖母が亡くなり、相続者は母と叔父です。
相続対象となるのは、土地、家、預貯金、あれば保険です。
叔父は祖父母健在時の30年以上前の離婚後から今日まで実家暮らし、母は遠方の県です。
13年前の祖父の遺産分割の際、叔父が祖父の遺産は祖母名義(土地、家、預貯金)に、固定資産税や祖母生活費?などに必要な費用の一部は叔父名義にしたいという事で母は了承し遺産放棄の手続きを行いました。
(全て口頭で具体的な金額などは見ずに了承してしまっています。)
その後、10年前に祖母に軽い認知症が発症(
同時期に叔父が再婚、祖母宅に叔父妻と息子が同居)
6年前に排泄介助などが必要となり、4年前に老人ホームに入り他界。
この間、母は何度も祖母を引き取る事や資金援助を提案しましたが叔父に断られています。
他界半年前に突然金がないと言い出したので、私(孫)も母も資金提供する提案と祖母の年金や老人ホームの費用を教えてと欲しいと言いましたが、開示してくれませんでした。
法では考慮されないかもしれませんが、祖母危篤後から叔父とその妻は母に対し金銭苦であることや遠回しな遺産分割の話ばかり、他界した数時間後に突然この2人が不動産を譲ってもらい感謝する、遺品の宝石が欲しい、固定資産税を払ってきた、介護をしたから当然だなどと言い出し、恐ろしく感じています…。
【質問1】
祖父他界時にどの様な遺産分割となったかを今から確認する方法はありますか?
(祖父名義の預金口座が誰に変更されたか、保険金がどの口座に入ったかなど)
【質問2】
母は何度も介護の申し出や資金援助を申し出ましたが叔父に断られています。この様な状況でも相手側の介護に対する寄与分は認められるのでしょうか?
【質問3】
祖母宅の鍵を持っていた母と私(孫)は叔父再婚時から出入り不可、叔父妻の体調不良を理由に訪問日をキャンセルされた事も多々有(窓越しに祖母が私達に気づいた時は入室できた)法的に考慮される何かはありますか?
【質問4】
叔父は長年実家暮らしで固定資産税の支払いがあったとしても親孝行や家族として当然の出費と思ってしまいます。
財産分与時にこれらの支払いは叔父に有利になりますか?
【質問1】
祖父他界時にどの様な遺産分割となったかを今から確認する方法はありますか?
(祖父名義の預金口座が誰に変更されたか、保険金がどの口座に入ったかなど)
30年前だと難しいと思います。
【質問2】
母は何度も介護の申し出や資金援助を申し出ましたが叔父に断られています。この様な状況でも相手側の介護に対する寄与分は認められるのでしょうか?
認められる可能性はあります。
ただ、介護は、生活にヘルパー等が必要なのに雇わず介護したので
ヘルパー代が浮いた場合に寄与分が認められるのであって
老人ホームに入っている場合、寄与分は認められない可能性があります。
【質問3】
祖母宅の鍵を持っていた母と私(孫)は叔父再婚時から出入り不可、叔父妻の体調不良を理由に訪問日をキャンセルされた事も多々有(窓越しに祖母が私達に気づいた時は入室できた)法的に考慮される何かはありますか?
あまり考慮されません。
【質問4】
叔父は長年実家暮らしで固定資産税の支払いがあったとしても親孝行や家族として当然の出費と思ってしまいます。
財産分与時にこれらの支払いは叔父に有利になりますか?
無償で住んだ対価と考えられるので有利にはならないと思います。
すべての回答を見る同居していただけでも寄与分になる?
同居していただけでは、通常、寄与分は認められません。同居によって具体的にどのような介護や財産管理をしていたのか、その結果として被相続人の財産がどのように維持・増加したのかが重要です。
たとえば、親名義の家で長く同居して介護をしてきたものの、これまで負担してきたお金が相続で考慮されるのか気になる、という方もいます。
Q
父名義の家で同居し介護をしてきましたが、今まで払ってきた家賃は相続に反映しますか?
相談者の疑問【相談の背景】
亡くなった父名義の家屋が2軒あります。現在Aは姉家族が壊しその跡に姉名義の新居を建て住んでいます。両親は生前から夫との同居を望んでおりその為にBの家を建て、私達家族は母と一緒にBに住んでいます。亡き父と母は2人共要介護2ですが、生前父はAの家は姉で、Bの家は私と言っておりましたが姉は昔から両親と同居している私を妬んでいるようで、貴方が同居してるからと父や母の事は一切手を貸しません。さらに高齢の母の話相手が嫌なようで母が遊びに行くと義兄が鍵を閉め家に入れず母を罵倒したり、しかし父の死後は相続が絡むと180度態度が変化。私はこんな姉達の事が嫌になり数年前から行き来がありません。母が最近Bの家の名義を私にするように言うので、気がつくと父のBの家の建築後から現在まで毎月家賃として800万円程を両親に渡してきたのですが、姉は1年程住んで壊したAの家賃さえ払わず、さらに父から新居の費用と、姉には借金があったようで父のお金から数百円を姉に渡したと母が言いますが20年以上も前の事で証拠がありません。姉は1度だけ(父から新居の費用を貰った)と私の前で言った事はありますが現在私と行き来のない状態で認めるとは思えません。私と夫は長年親の介護から病院の送り迎えまで姉達のサポートはさらに家賃も滞る事なく払っています。義兄は父の死後、私や両親をサポートしてくれている私の夫にまで文句を言ってきた始末です。
【質問1】
Bの家の評価額は270万ですが、もし姉が不満を言ってきた場合、何か対抗手段はありませんか? (親の扶養義務は一切放棄しているのに、相続は放棄しないとなると許せません)
【質問2】
姉が1年ほど住んで壊した、父名義のAの家は今回の相続の対象になるのでしょうか。
【質問3】
私や夫の寄与分として何か姉に請求できる手段はありませんか?
夫が弁護士さんを頼んだらと言ってくれていますので、そうしようと思いますが素人ですので果たして勝ち目があるのかもわからず質問させて頂きます。
断片的に質問されるよりも、最寄りの弁護士に網羅的に相談した方が良いと思います。
なお、Aの建物の方は既に亡父名義の建物が取り壊された時点で遺産ではなくなっており(というよりも1つの財産として存在しないものになっている)、また、姉が建てた姉名義の建物は亡父の遺産にはなりません。
すべての回答を見る寄与分を主張するにはどんな証拠が必要?
介護の場合は、要介護認定資料、診断書、介護日誌、通院記録などが役立ちます。仕送りや財産上の給付の場合は、通帳、振込記録、領収書、借用書などが重要です。
実際、同居していた相続人に本当に「特別の寄与」があったのか、預貯金の使われ方も含めて証拠の見方が問題になった例もあります。
相談者の疑問【相談の背景】
現在、母の財産のみの遺産遺産分割協議中です。相続人は兄・長女(養子縁組・夫婦・母と同居・弁護士付)・次女(遠方)・三女(本人)4人です。
次女、三女には弁護士は付いて居ません。
父の不動産のみの遺産分割協議
2012年H24年5月(父他界後20年目)の時に実行です。
相続人5人全員の召集なく菓子折ひとつで長女が次女・三女の家に出向き押印させました。母と長女夫婦の3人名義と言いつつ、最終的に母の実印紛失届を出し、新実印で母の取り分も長女夫婦の名義に変えられ,相続人に報告もなく終了してます。
今回、母が他界し寄与分を請求してくるのですが、父の不動産のみの遺産分割で長女夫婦は母不動産の取り分を譲渡した事にならないのですか?
又、通帳も預けてあるので電気代10万円、年越し用10万円、自家用車があるのに車代5万円、生協購入など生活費に母の承諾なく充てがっています。
この時母は介護2です。通帳・カード全て長女に渡してあるので乱用そのものです。生活費は別途年金分より隔月16万円取っています。
長女は旅行・歌舞伎が趣味で退職後母の他界まで4年間で15回遠出・宿泊し、母他界1ヶ月前介護5の時ショートステイで母が倒れ意識が無く長女夫婦は遠出していて駆けつけられませんでした。他、母の退院後長女は家で看病せず翌々日旅行に出、母はショートステイです。このような事柄でも寄与分が認められますか?
【質問1】
母の生活費として現金を数引き出し
4年間で15回の遠出・宿泊。
寄与分該当外でしょうか?
母が退院しすぐにショートステイに預け長女夫婦は遠出・外泊はあり得ない事で寄与分はどのようになりますか?
【質問2】
他界20年後の父の不動産のみの遺産分割で母の取り分を長女夫婦が譲渡した形になっていますが
母他界から8年前の出来事で譲渡が成立しますか?寄与分として該当しないのでしょうか?
> 【質問1】
> 母の生活費として現金を数引き出し
> 4年間で15回の遠出・宿泊。
> 寄与分該当外でしょうか?
> 母が退院しすぐにショートステイに預け長女夫婦は遠出・外泊はあり得ない事で寄与分はどのようになりますか?
寄与分が認められるためには、被相続人の財産の維持・増加に関して特別の寄与をしたことが認められなければならず、単に同居していたですとか通常の介護を行っていた程度のことでは一般的に裁判所は認めるものではありません。ましてや、被相続人の財産を勝手に費消していたとなれば寄与分が認められる可能性は低いものと言えましょう。
> 【質問2】
> 他界20年後の父の不動産のみの遺産分割で母の取り分を長女夫婦が譲渡した形になっていますが
> 母他界から8年前の出来事で譲渡が成立しますか?寄与分として該当しないのでしょうか?
お父様の相続においてお母様が相続した不動産を長女が譲渡を受けたということであれば、お母様の相続において、長女の特別受益として認められる可能性があります。特別受益と認められれば、長女の具体的な相続分が減少することになります。寄与分も特別受益も難しい問題ですので、出来れば一度弁護士に直接面談してご相談されることをお勧め致します。
以上、ご参考にして頂ければ幸いでございます。
すべての回答を見る寄与分で揉めたらどうすればいい?
まずは遺産分割協議で話し合います。合意できない場合には、家庭裁判所の遺産分割調停及び寄与分を定める処分調停を利用し、調停でもまとまらなければ審判に移行します。寄与分は法的評価や証拠の整理が重要になるため、早めに弁護士へ相談するとよいでしょう。
なかには、調停に入っても寄与分の主張で折り合いがつかず、どう進めればよいか悩むという声もあります。
相談者の疑問【相談の背景】
遺産分割協議中で調停が始まってます。
法定相続人は3人で、次女1人は遠方なので被相続人の世話等一切タッチしてなく蚊帳の外です。被相続人と長女は同居40年以上です。長女は被相続人をショートステイに預け外泊・歌舞伎、朝から晩まで明け暮れてぃます。月のショートステイの利用日数が無い程外出好きでいざ仏事等でショートステイに預けるにも利用枠がなく私に介護させます。そんなでも長女は寄与分を要求してきます。要求すれば何%かは取れるものですか?0%もあり得るのですか?寄与分は調停ではなくすぐ審判に送られるのですか?私は被相続人からの寄与でなく長女から駆り出された分の報酬を貰いたいです。これも寄与分になるのですか?又、調停で一度言った事の訂正はしても良いのでしょうか?
長女には弁護士がついています。私には弁護士は居ません。次女は何ひとつやらないので文句もなく静観だけで棚から牡丹餅状態です。次女は私と同じ弁護士をたてて争う気もありません。ですがその、次女からも報酬を貰いたいです。主張や立証の文書を出しても裁判官は却下するだろうと調停委員に言われ認められません。弁護士も使い果たされた少ない財産では飛びついてもくれません。どうしたら良いのでしょうか?
【質問1】
寄与分を要求すれば何%かは取れるものですか?0%もあり得るのですか?寄与分は調停ではなくすぐ審判に送られるのですか?
【質問2】
被相続人からの寄与分でなく長女から駆り出された分の報酬を貰いたいです。これも寄与分になるのですか?又、調停で一度要求しないと言ってしまったのですが長女からの報酬は要求したいです。発言の訂正可能ですか?
【質問3】
次女は何ひとつやらないので文句もなく静観だけで棚から牡丹餅状態です。次女は私と同じ弁護士をたてて争う気もありません。ですがその、次女からも長女に駆り出された分同額の報酬を貰いたいです。可能ですか?
【質問4】
弁護士も使い果たされた少ない財産では飛びついてもくれません。どうしたら良いのでしょうか?
弁護士に依頼すれば最低報酬はかかります。
万が一にも回収額が少なく、弁護士の最低報酬を下回ったとしても、その額は払うという趣旨で契約するという意味です。
もっとも、弁護士会が、回収額以上の報酬をとることを合意したとしても、許さない場合もあり、それでも依頼できない場合もありますが。
すべての回答を見る相続人以外でもお金を請求できる?
相続人以外の人は、原則として寄与分を主張できません。ただし、相続人でない親族の寄与を相続人自身の寄与とみなせる場合には、例外的に、寄与分が認められる場合があります。また、相続人以外の親族が無償で療養看護などの労務を提供し、被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした場合には、特別寄与料を請求できる可能性があります。
たとえば、相続人ではない孫が施設代を立て替えたり手続きを担ったりして、特別寄与料を請求できないかと考える方は少なくありません。
相談者の疑問【相談の背景】
認知症で特養に入居していた祖母が25年8月に死去しました。
祖母の施設代の支払いについて、母と叔父が揉めており、施設代を6か月以上滞納(24年9月~25年2月)していました。施設料は折半することになっていましたが、母が生活に余裕がなく支払いができませんでした。そのことで、激怒した叔父も次第に支払うことを辞めました。
施設からの督促電話があり、施設を退去しなければいけない可能性もありました。
認知症の祖母の年金などを活用できれば、今後の見通しが立つため、
母を申立人とし、実作業は私が中心に成年後見人の申立てを進めました(準備期間から承認待ちの期間として、25年3月~25年8月)。
また、祖母の資産からの返済を条件に、私が施設の滞納分を立替えました。
また、祖母が保有している借地権の地代について、母が払う取り決めでしたが、こちらも10か月以上滞納していました。借地権は滞納が3ヵ月続くと、地主が一方的に契約解除できる契約です。
そこで、私は地主へ謝罪し、今後は毎月支払いつつも、成年後見人が認められるまで、滞納している分の支払いを猶予いただくことに了承を得ました。
【質問1】
私が立替えた金額の実費返済とは別に、特別寄与料(成年後見人・施設への対応にかかった時間×単価など)の請求は可能でしょうか。特別寄与料は介護などにかかるケースが多いと話を聞いたことがあります。
【質問2】
借地権について、祖母の資産減少を防ぐことができたと考えています。そのことに対して、借地権付き建物の売却益の数%を特別寄与料として請求することは可能でしょうか。
【質問3】
質問1,質問2の特別寄与料の請求が困難な場合、何か別の観点で相続人に対して請求することは可能でしょうか。
質問1
特別寄与料(民法904条の2)は、被相続人の財産維持・増加に特別の貢献をした場合に請求可能です。施設代の立替えや成年後見人申立ての対応は貢献に該当し得ます。時間単価や実費の証拠を整理し、弁護士に相談の上相続人間で協議または家庭裁判所に請求してください。
質問2
借地権の維持は財産の保全に該当し、特別寄与料の請求は可能です。ただし、売却益の数%という具体的な算定は裁判所が認めにくい場合があります。弁護士と相談の上、貢献の程度を立証(地主との交渉記録等)し、相当額を請求する形が適切です。
質問3
特別寄与料が困難な場合、立替えた施設代は不当利得返還請求(民法703条)や事務管理(民法697条)に基づき、相続人(母・叔父)に請求可能です。借地権維持の貢献は寄与分として相続分調整の主張も検討できます。弁護士と相談の上、証拠を揃えて協議してください。
すべての回答を見るまとめ
寄与分とは、被相続人の財産の維持または増加に特別な貢献をした相続人について、相続分を増やす制度です。
介護、家業の手伝い、仕送り、財産管理、財産上の給付などが寄与分の対象になり得ますが、通常の親族間の助け合いを超える特別な貢献が必要です。また、その貢献によって被相続人の財産が維持・増加したことも求められます。
相続人以外の親族が介護などで貢献していた場合には、寄与分ではなく特別寄与料を請求できる可能性があります。ただし、請求期間に制限があるため注意が必要です。
寄与分や特別寄与料を主張したい場合には、介護記録、通帳、領収書、帳簿などの証拠を整理し、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。