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更新日:2026/08/26

任意後見制度とは?費用・デメリットを独自データ踏まえ解説

監修者
小室光子
北海道>旭川市
こむろ法律事務所
小室光子
任意後見制度とは?費用・デメリットを独自データ踏まえ解説
任意後見制度は、判断能力があるうちに、認知症などに備えて将来の財産管理を任せる人を自分で選んでおける制度です。弁護士ドットコムに寄せられた相続相談3万件超のデータもふまえ、成年後見との違いやメリット・デメリット、費用の相場までをわかりやすく解説します。
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任意後見制度とは

任意後見制度とは、本人が十分な判断能力があるときに、あらかじめ自分で選んだ人(任意後見人)に、判断能力が低下した際の財産管理などを任せる制度です。

任意後見制度の目的

任意後見制度の目的は、将来本人の判断能力が低下する事態に備えて、あらかじめ信頼できる人に財産管理などを任せられるようにすることです。任意後見人には、あらかじめ締結した任意後見契約に基づき、本人の代わりに一定の行為をする代理権が与えられます。

たとえば、預貯金や不動産などの管理、年金の受け取り、税金などの支払いといった財産管理を代理でおこないます。また、介護や入院時の契約締結や費用の支払い、手続きの手配も仕事の一つです。

重要な法律行為(契約など)を本人に代わって任意後見人が行えるようになるため、本人が認知症などで判断能力が不十分になった際の財産管理などをスムーズに行えます

任意後見人と任意後見監督人の役割

任意後見制度では、「任意後見人」と「任意後見監督人」が本人の財産管理などに携わります。

任意後見人は、代理人として本人の財産を管理します。任意後見契約で定められた権限の範囲内で、本人のためにすることを示して法律行為(契約など)をした場合、その効果は本人に帰属します(民法99条1項)。

任意後見監督人は、任意後見人の職務が適正に行われているかどうかを監督します。

成年後見人などとは異なり、任意後見人は本人が自由に選べますが、その人選について家庭裁判所のチェックが入りません。そのため、任意後見人に騙されたりお金を使い込まれたりして、本人の利益が害されるリスクが高いと考えられます。

そこで任意後見については、任意後見監督人の選任が必須とされています。家庭裁判所によって選任される任意後見監督人が監督を行うことで、任意後見人の職務を適正化し、本人の利益の保護が図られています。

みんなの法律相談には、後見人の使い込み・解任に関する相談が42件、監督人に関する相談が45件寄せられており、「きちんと監督されるのか」という関心の高さがうかがえます。(集計:弁護士ドットコムが保有する「みんなの法律相談」相続分野30,302件、2026年時点・当社調べ)

では、その監督人はいつ付ければよいのか——ここで迷う人は少なくありません。親と任意後見契約を結ぼうとしているが、すでに認知機能の低下が見られ、いつ監督人を付けて代理を始めるべきか悩む、という相談もあります。

Q
任意後見人として親の相続にどう関わるか
相談者の疑問
【相談の背景】 高齢の親が相続人になり、私は今後のことも考え金融機関との取引などに関する委任契約と任意後見契約を結ぼうと思っています。相続について親は、土地や森林もあり面倒なため有償譲渡を希望していますが、ボケや認知機能低下の症状が見られるため、すぐに監督人を付けて代理すべきかどうか悩んでいます(他の相続人は、認知機能の低下について、親と最近面会した第三者から聞いています)。 【質問1】 親自身が相続人の一人に有償譲渡を行った場合、その後他の相続人から譲渡を覆されるリスクはありますか。ある場合、それを防ぐにはどの様な点に注意すればよいでしょうか。 【質問2】 監督人を付けて有償譲渡を代理することについて、親自身はまだ不要と言うだろうと予想していますが、私の意思だけで監督人を申立た場合、何か問題になることはありますか。
弁護士の回答
高井 雅秀 弁護士
1 認知機能低下状況ではリスクは常にあり、それを防ぐ方法はありません。 リスクを踏まえて手続していくしかないと思います。 2 監督人というのが何を指しているのかがわかりません。後見監督人でしょうか? 後見人をつけた状態での不動産譲渡は裁判所の許可が必要です。 死後の財産整理のための不動産譲渡は通常許可が出ません。 また本人に認知能力が低下していても後見相当でなければ本人の意思に反して不動産譲渡は通常できません。 一度どのような制度を使ってどのように手続きを進めていくか専門家に相談した方がいいように思います。
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【データで見る】後見・認知症の相談の内訳

弁護士ドットコムが保有する「みんなの法律相談」で、相続分野に寄せられた質問は30,302件。このうち成年後見・任意後見・認知症に関する相談は2,506件(約8.3%=相続の質問およそ12件に1件)にのぼり、判断能力が低下したときの財産管理は、多くの家庭に共通する関心事だとわかります。

内訳(重複あり)は、成年後見・法定後見の仕組みに関するものが710件、後見人を誰にするか・選任に関するものが415件、認知症と相続手続きが301件、後見開始の申立てが250件、判断能力・意思能力の判定が232件、任意後見が119件、後見の費用・報酬が108件、監督人に関するものが45件、使い込み・解任が42件でした。

(2021年4月1日~2026年7月8日に投稿された相談。当社調べ、n=30,302)

任意後見と法定後見(成年後見など)の違い

任意後見と同じく、判断能力が低下した本人の法律行為をサポートする制度として「法定後見」があります。法定後見は、本人の判断能力低下の程度に応じて「後見(成年後見)」「保佐」「補助」の3種類に分かれています。任意後見と法定後見の主な違いは、以下のとおりです。

なお、成年後見制度については、令和8年(2026年)4月3日に国会へ提出された「民法等の一部を改正する法律案」が、令和8年6月17日に成立しました。

後見・保佐を廃止して補助に一本化することや、必要な範囲で代理権・同意権を個別に定めるオーダーメード型の支援などが盛り込まれています。ただし施行は一部を除き公布から2年6か月以内とされ、現時点ではまだ施行前のため、本記事では現行制度にもとづいて解説しています。

後見人等の選任方法

任意後見人は、あらかじめ本人が任意後見人となる人を選べます

これに対して成年後見人・保佐人・補助人は、家庭裁判所が選任します。申立ての際に候補者を推薦できますが、推薦した候補者が選ばれるとは限りません。

成年後見人に家族がなれるのか、どんな人が選ばれる・選ばれないのかは、次の記事でくわしく解説しています。

本人の判断能力低下の程度

任意後見は、認知症や精神障害などにより、支援を受けなければ、契約等の意味・内容を自ら理解し判断することが難しい場合に開始します。

これに対して、「後見(成年後見)」「保佐」「補助」は以下のとおりです。

  • 後見(成年後見):支援を受けても、契約等の意味・内容を自ら理解し、判断することができない場合
  • 保佐:支援を受けなければ、契約等の意味・内容を自ら理解し、判断することができない場合
  • 補助:任意後見と同じ

判断能力低下の進行度としては、後見(成年後見)がもっとも進んでおり、保佐は中程度、補助はもっとも軽度です。

監督人が必要かどうか

任意後見は、任意後見監督人の選任が必須とされています。

これに対して、成年後見では後見監督人、保佐では保佐監督人、補助では補助監督人の選任が可能とされていますが、必須ではなく任意です。

後見人等の権限の内容

任意後見人には、任意後見契約で定められた行為の代理権が付与されます。

これに対して、成年後見人には包括的な代理権が、保佐人・補助人には家庭裁判所の審判によって同意権・取消権(+代理権)が付与されます。成年後見人・保佐人・補助人の権限内容については、民法でルールが定められています。

後見人では重すぎるケースで使う「保佐」の権限や選任手続きは、次の記事で解説しています。

もっとも軽度の支援である「補助」でできることや選び方は、こちらの記事が参考になります。

任意後見制度のメリット

任意後見制度には、法定後見制度(成年後見・保佐・補助)と比較した場合に、メリット・デメリットの両面があります。任意後見制度のメリットは、以下のとおりです。

任意後見人をあらかじめ本人が選べる

成年後見人・保佐人・補助人とは異なり、任意後見人は本人が自分で選べるため、信頼できる人に財産の管理を任せられます。

任意後見人の権限の内容を自由に決められる

民法で権限の内容が決まっている成年後見人・保佐人・補助人とは異なり、任意後見人の権限は任意後見契約で自由に定められるため、本人のニーズに応じたサポートが可能です。

将来の認知症対策として活用できる

成年後見・保佐・補助は本人の判断能力が低下してからでなければ利用できませんが、任意後見契約は判断能力が低下する前の段階で締結するため、将来の認知症対策として利用できます。

実際に、判断能力や認知症が問題になった相続の解決事例は、弁護士ドットコムが保有する公開解決事例1,212件のうち92件ありました。判断能力があるうちに任意後見などで備えておくことは、こうしたトラブルの予防にもつながります。(集計:弁護士ドットコムが保有する公開解決事例1,212件、2026年時点・当社調べ)

判断力が落ちてきた親について、「認知症になると口座が凍結され、子でも生活費を引き出せないと聞いた」と、元気なうちの対策を探す声も届いています。

Q
任意後見人と相続について
相談者の疑問
【相談の背景】 年老いた母のお金の管理について相談です。 病院では、認知の判断を頂いておりませんが、次第に判断力や記憶力が弱くなってきたと感じるようになりました。 わずかな貯蓄しかないのでお金の管理が心配です。 認知となった場合、口座が凍結されて、子供でも親の生活費を引き出すことができないと聞いております。 私たちも厳しい生活のため、まだしっかりしているうちに任意後見制度を利用して、母の預金や年金でやりくりして頂こうと考えています。 【質問1】 母がしっかりしているときに遺言書を書いたらしいのです(弁護士にお願いして公正証書を作成)が、私も相続人の中に入っているようです。 相続人も任意後見人になれるのでしょうか?
弁護士の回答
山本 信一 弁護士
任意後見契約における後見人については、お子さん等相続人でもなれます。
すべての回答を見る

認知症の相続人がいる場合の具体的な相続手続きや事前対策については、次の記事でくわしく解説しています。

任意後見制度のデメリット

これに対して、任意後見制度のデメリットは、以下のとおりです。

任意後見人と任意後見監督人の両方に報酬を支払う必要がある

監督人の選任が任意である成年後見・保佐・補助とは異なり、任意後見では任意後見監督人の選任が必須とされています。

そのため、任意後見人と任意後見監督人の両方に報酬を支払う必要があり、経済的負担が増える可能性があります。

任意後見人の報酬に注意

家庭裁判所が報酬額を決定する成年後見人・保佐人・補助人(+任意後見監督人)とは異なり、任意後見人の報酬額は任意後見契約によって自由に決められます

契約内容や依頼する専門家によっては、任意後見人の報酬が高額になることがあるので注意が必要です。

取消権が認められず、本人の保護が不十分となるおそれがある

成年後見人・保佐人・補助人には、本人が単独でした行為についての取消権が認められています。

これに対して任意後見人には、本人の行為の取消権が認められていません。たとえば本人が勝手に財産を処分してしまった場合に、その処分行為を取り消せず、本人の保護が不十分となるおそれがあります。

任意後見人になった親族の不正な支出が、監督人に提出された出納簿から後になって発覚した、という相談も見られます。

Q
裁判所への苦情はそうすればよいでしょうか?
相談者の疑問
【相談の背景】 私の父が亡くなり遺産相続となりました。亡き父には認知症があり私の実兄が任意後見人となり監督人の選任もされていました。遺産相続で兄に確実な証拠(監督人をとおして裁判所に提出していた出納簿と通帳)のある不正支出(約30万円)が見つかりました。私は、裁判所や任意後見監督人にきちんと調べてほしい、不正支出を遺産に戻して分割してほしいと声を上げ、遺産分割の調停の申立てをしました。しかし、兄は「不正はしていない。監督人に聞いてほしい。」と言い、任意後見監督人は「もう終わったことなので、裁判所に言われれば受け止める。」と言うだけ、裁判所は「遺産分割の調停(審判)ではできない。損害賠償請求を。」と言われました。結局不正は明らかにならず、審判書には「使途不明金(不正金)は遺産分割の対象にできない。」と記され、相続が終わりました。 【質問1】 不正のないようにチェックするための任意後見監督人と家庭裁判所だと思いますが、確認漏れに対して再調査をしていただけないのでしょうか。 【質問2】 また、もし任意後見監督人と裁判所が調査できないのであれば、どこに苦情を申し立てたらよいのでしょうか。
弁護士の回答
鈴木 祥平 弁護士
【質問1】不正のないようにチェックするための任意後見監督人と家庭裁判所だと思いますが、確認漏れに対して再調査をしていただけないのでしょうか。 【回答1】不正支出30万円というのは、法律的には、遺産分割の対象になりません。裁判所や後見監督人からそのような説明は受けなかったでしょうか。仮に、不正支出があったとすれば、亡き父親が不正に支出した兄に対して、30万円の不当利得返還請求権(あるいは、不法行為に基づく損害賠償請求権)を取得することになります。その後、父親が亡くなった後は、金銭債権として、相続人が相続することになります。仮に、あなたと、兄が相続人であるとすると、法定相続分1/2ずつ不当利得返還請求権を取得することになりますので、訴訟を提起して、15万円を返還せよと争うことになります。不正の支出があったのかどうかについては、裁判所の責任ではなくて、訴訟を提起するあなたがの責任で調べなければなりません。 【質問2】また、もし任意後見監督人と裁判所が調査できないのであれば、どこに苦情を申し立てたらよいのでしょうか。 【回答2】どこかの機関が調べるのではなくて、あなたの責任で調べる必要があります。その上で、不正支出が認められれば、あなたが裁判所に兄を被告として訴訟を提起することになります。兄の不正支出の有無については、原告になる者、すなわち、あなたが調査をする責任があることになります(立証責任と言われるものです。)。
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判断能力が低下してからでは、任意後見契約を締結できない

本人の判断能力の低下が進み、意思能力を失うに至った場合には、任意後見契約を締結できなくなります(民法3条の2)。この場合は、法定後見制度を利用しましょう。

「手遅れ」は決して珍しくありません。相続手続きの途中で親の認知症が進み、成年後見人をつけないと遺産分割ができなくなって、あわてて家庭裁判所に申し立てた、という相談も寄せられています。判断能力があるうちに任意後見を検討しておくことが、こうした事態を避ける助けになります。

Q
未分割の相続税申告について
相談者の疑問
【相談の背景】 父を亡くし、相続税の申告期限まであと一ヶ月となりました。税理士さんに頼んで遺産分割協議書を作成中ですが、相続人の母がコロナ禍で認知症がすすみ、成年後見人をつけないと遺産分割協議ができない事になりました。そこで、今になりバタバタと裁判所に申請するために資料集めをしているのですが、税理士さんは未分割で一旦申請します。とおっしゃいました。未分割だと色々な控除が使えない上に、その際に払う相続税も自分の資金からと知りました。 父の遺産は6000万円ほどで、相続人は母と姉と私です。 【質問1】 自分の資金から払う事になるのはいくら位になるのでしょうか。 【質問2】 払えない場合は母の預金から(成年後見制度申請中)払ってもらっておく事は可能なのでしょうか
弁護士の回答
杉浦 太一郎 弁護士
質問1 自分の資金から払う事になるのはいくら位になるのでしょうか。 回答1 実際の相続税額が不明なため、各自の負担額は算出できません。税理士に問い合わせた方が良いでしょう。 質問2 払えない場合は母の預金から(成年後見制度申請中)払ってもらっておく事は可能なのでしょうか 回答2 その場合、実母から贈与を受けることになるため、贈与契約が必要です(民法549条)。しかし、実母が認知症であるなら、有効に贈与契約をするのは難しいです。
すべての回答を見る

任意後見制度を利用する際の費用

任意後見制度を利用する際には、主に以下の費用がかかります。

任意後見契約の締結時に支払う費用

総額2万円程度が目安です。おもな内訳は次のとおりです。

  • 公証役場の手数料
  • 法務局に納める印紙代
  • 法務局への登記嘱託料
  • 書留郵便料
  • 正本および謄本の作成料

任意後見監督人の選任申立て時に支払う費用

総額数千円程度が目安です(鑑定が必要な場合には10万円程度かかることがあります)。おもな内訳は次のとおりです。

  • 申立手数料
  • 登記手数料
  • 連絡用の郵便切手
  • 鑑定料(必要な場合)

任意後見人の報酬

  • 任意後見契約によって自由に決められる
  • 身内が任意後見人になる場合は、無報酬とするケースもある

任意後見監督人の報酬

家庭裁判所が事案に応じて決定しますが、相場は以下のとおりです。

管理財産額

月額報酬の目安

5,000万円以下

月額5,000円~2万円程度

5,000万円を超える

月額2万5,000円~3万円程度

任意後見制度を利用する際の手続き

任意後見制度を利用する際の手続きは、以下のとおりです。

任意後見契約の締結・登記

本人の判断能力が正常な段階で、本人と任意後見受任者は任意後見契約を締結します。任意後見受任者とは、判断能力が不十分となったときに任意後見人となってくれる人のことです。

任意後見契約は、任意後見契約に関する法律により、公正証書で締結しなければなりません(同法3条)。公正証書を作成した後、公証人の嘱託により、法務局において任意後見契約の登記が行われます(後見登記等に関する法律5条)。

任意後見監督人の選任

本人の判断能力が低下して不十分となった場合、本人・配偶者・四親等内の親族・任意後見受任者は、家庭裁判所に対して任意後見監督人の選任を申し立てます。

家庭裁判所は任意後見の開始要件を審査した上で、適任と思われる者を任意後見監督人に選任します。任意後見監督人が選任されると、任意後見受任者は任意後見人となります(任意後見契約に関する法律2条3号、4号)。

任意後見の開始

任意後見監督人が選任されると、任意後見人は任意後見契約に従い、本人の財産の管理を開始します。

まとめ

任意後見制度は認知症対策などに活用できますが、法定後見制度(成年後見・保佐・補助)と比較するとメリット・デメリットの両面があります。

迷いやすいのが、遺言との使い分けです。公正証書遺言に加えて任意後見契約まで必要なのか、役割の違いがわからないという声もあります。任意後見は「生きている間」の財産管理を、遺言は「亡くなった後」の承継を決めるもので、目的に応じて併用も検討できます。

Q
親が認知になった時の準備で遺言と任意後見人契約
相談者の疑問
【相談の背景】 親が認知になった時のために公正証書の遺言を作ってもらおうと思っております。 公証役場で任意後見人契約ができるのを知りました。 遺言で遺言執行者に権限をつけてもらうとすべてが穏便に行くように思いますが、任意後見契約をする必要があるのでしょうか? 一緒にしてもらおうと思っていますが任意後見契約のメリットがわかりません。 【質問1】 遺言執行者に権限が書かれた遺言に加えて任意後見人契約をするメリットはどのようなことでしょうか?
弁護士の回答
山本 恭輔 弁護士
【質問1】 >遺言執行者に権限が書かれた遺言に加えて任意後見人契約をするメリットはどのようなことでしょうか? →ご本人の認知症などが進んで判断能力が低下する前に後見人を決められ,また任意後見人が判断能力の低下を感じればすぐに後見を開始できるため,判断能力が低下してしまった後の財産管理がスムーズにできる,などのメリットがあります。 遺言執行者は,遺言者が死亡した後に遺言の内容を実現する者ですので,ご本人が亡くなる前には活動できないことになります。 このように,両者は活動する時期が異なりますので,役割が重複するというわけではありません。遺言執行者を定めている場合でも,認知症への備えという意味では任意後見契約をされておくことをおすすめします。 以上,参考にしていただければ幸いです。
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それぞれの制度の特徴を踏まえた上で、判断能力が不十分になった人を保護するのにもっとも適切な制度は何かを、よく検討しましょう。判断に迷うときは、弁護士などの専門家に相談すると安心です。

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小室光子
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