広い視野で事案を捉え最適解を見極める。生前対策にも注力し、円満相続を実現〜初回電話相談無料

大阪府大阪市北区「里村総合法律事務所」の里村格弁護士(大阪弁護士会所属)に相続への取り組みについて聞きました。不動産が含まれる遺産分割や将来の紛争リスクを見越した遺言作成など、相続の様々な悩みに対応している里村弁護士。依頼者と丁寧に対話し、背景事情も踏まえて、円満な相続の実現を目指します。事務所の理念や、相続事件を手がける上での心構え、弁護士に相談するメリットなどを聞きました。
インタビュー
誠実・丁寧・公正を心掛けた業務
ご事務所について教えてください。
弁護士登録後、老舗の法律事務所に入所して7年間経験を積み、2021年4月に開業しました。
当事務所では、「誠実」「丁寧」「公正」の3つを理念として掲げ、常にこれらを意識しながら業務に取り組んでいます。
誠実さについては、依頼者との間にある認識のギャップを埋めることを重視しています。私が考えていることを依頼者にきちんと伝え、見通しが不明確な部分についても、なぜ言い切れないのか、理由を含めて説明するよう心掛けています。相手方が考えていることや今後予想される展開についても、可能性を示しながら丁寧に説明し、依頼者が安心して任せられる関係を築いています。
公正さは、弁護士にとって不可欠な要素です。不公正な行為やルールを破るようなことは決してせず、守るべき線をしっかりと引いて業務を遂行しています。
遺言作成から不動産を含む遺産分割まで幅広く対応。全体を俯瞰した円満解決を目指す
相続事件に注力している理由は何ですか。
私の不動産に関する専門性を活かせるからです。相続において、遺産が現金のみの場合は比較的分割がしやすいですが、不動産が含まれると複雑さが格段に増します。
不動産相続の難しさは、物理的に分割できない点や評価額をめぐる争いが生じやすい点にあります。相続人の数に合わせて不動産を等分することはできませんし、共有という方法もあるものの、デメリットが多いため望ましくありません。誰か一人が取得することになったとしても、評価額について相続人間で意見が一致しないケースも多いです。
私はこれまで不動産会社やマンション管理会社、建設業者などからの依頼を多数手がけてきた経験があり、不動産鑑定士や司法書士とのネットワークも築いています。不動産に関する専門的知見と人脈を活用することで、複雑な不動産相続の問題解決に貢献できると考えています。
相続について、どのような相談が寄せられますか。
生前対策から相続発生後の紛争解決まで幅広く相談を受けています。具体的には遺言書作成や遺産分割、相続開始後の遺留分請求などの相談が寄せられます。相続に関するあらゆる相談に対応可能です。
相続事件を手がける上で心掛けていることを教えてください。
一つは、なるべく当事者の感情的な対立に立ち入らないことです。相続は親族という極めて近い関係での争いとなるため、感情的な対立が激化しやすい側面があります。しかし弁護士ができることは、あくまでも法律の理屈に基づく解決です。依頼者の気持ちに共感はできても、「こうしたい」と思っていることを全て法律によって実現できるとは限りません。
法律でできることとできないことを明確に区別し、あくまで私は弁護士として、「法律の理屈に従うとどう考えられるか」という観点から提案することを大切にしています。それが依頼者に対して最も誠実な対応ではないかと思っています。
また、目の前の問題だけにフォーカスするのではなく、全体を俯瞰した解決を目指しています。
多くの相続事件では、様々な論点が絡み合っています。例えば、遺留分侵害額請求の事件一つとっても、なぜ遺留分を侵害するような事態になったか、依頼者の話をよく聞くと、介護負担の偏りがあったり、生前にすでに財産を受け取っている人がいたりと、背景に様々な事情が潜んでいることがあります。
丁寧に対話を重ねる中でそのような事情も理解し、当事者全員にとって最もバランスの取れた解決をはかります。
遺言書作成をする上で心掛けていることはありますか。
相続発生時に紛争が起きない内容に仕上げることを最も重視しています。様々な相続事件を手がける中で、「遺言さえあれば、こんなふうに争わずに済んだのに」と感じる事案をいくつも見てきました。相続発生後の紛争を防ぐ手段として、遺言作成はとても効果的です。
遺言は弁護士以外の士業も作成できますが、他士業と弁護士との大きな違いは、紛争になった際に対応できるか否かです。弁護士は紛争になったときでも対応できるために、何が紛争になるきっかけとなるかや紛争をいかに解決するかをを熟知しています。
私は多くの紛争事案を扱ってきた経験に基づき、将来の紛争を見越して、できるだけ紛争にならないように、紛争が避けられなくとも限定的なものになるように文案を考えます。遺言を残す方の意思を尊重するとともに、残された家族が争わず、円満に遺産を分け合える内容を目指し、責任を持って作成します。
弁護士が介入することで、早期解決・精神的負担の軽減が期待できる
相続について弁護士に相談するメリットは何ですか。
相続では当事者が感情的になりがちで、近い間柄だからこそ苛烈な争いになる傾向があります。一度揉めてしまうと、当事者同士ではなかなか冷静な話し合いができません。冷静な第三者である弁護士が間に入り、法律に基づいて交渉を進めることで、早期解決を目指せます。また、他の相続人と自らやりとりする必要がなくなるので、精神的な負担が大きく軽減することもメリットです。
相談のタイミングは早いほど良いです。相談したら必ず依頼しなければならないわけではありません。「こういう展開になりそうだから、今のうちにこうしておく方がいいですよ」とアドバイスを受けることでご自身でも適切な対応ができ、トラブルを防げます。相談するだけでも大きな意義があると思います。
印象に残っている相続事件を教えてください。
ある方の遺言作成で、お孫さんに財産を贈与する内容を作成しました。他の相続人とのトラブルが懸念されるケースでしたが、工夫を凝らした結果、特に問題なく手続きが進みました。
遺言者は既に子どもたちにある程度の財産を渡していたため、付言事項という遺言の最後に記載する部分に、「子どもたちには十分な財産を渡したので、残りの財産は若い孫のために残す」という趣旨を明記しました。この配慮により、他の相続人の理解を得られ、お孫さんからも大変感謝されました。
他の事案としては、兄弟3人が相続人でしたが、1人が先に亡くなっており、代襲相続で娘と息子が相続人となったケースです。依頼者から見れば疎遠な甥・姪で、しかも血縁関係のない養子という複雑な間柄でしたが、私が介入して交渉した結果、穏便な形で話し合いがまとまり、解決に至りました。
初回の電話相談無料。まずはご連絡ください
初回相談の流れを教えてください。
当事務所では初回の電話相談を無料で実施しています。事前予約は不要で、いきなりかけていただいても、私が対応可能な状況であればその場でお答えします。電話に出られなかった場合も、折り返しご連絡します。
相談の流れとしては、まずご相談内容を伺います。相続が発生する前であれば主に遺言作成について、発生後であれば相続人の数や今ある問題について詳しくお伺いします。電話でアドバイスして終わる場合もありますが、詳細な検討が必要な場合は対面相談に移行します。
電話一本で気軽にご相談いただけますので、いつでも思い立ったときにご連絡ください。
相続について、弁護士への相談を検討している方へメッセージをお願いします。
相続の相談にいらっしゃる方の多くは、「何がどうなるかわからない」という不安を抱えています。まずはお話をじっくり聞いた上で、法律の理屈に基づいて今後の展開を予測し、相手方の出方も含めて丁寧に説明することで、できるだけ先行きがクリアになるよう整理していきます。
問題解決に向けて、何が争いのもとになっているのかを把握し、それを解決するための道筋を考えて、どのように進めれば良いかを検討したうえで、ご相談者様に丁寧に説明しますので、どうぞ遠慮なくご相談ください。
そしてもう一つ伝えたいのは、遺言を作りましょうということです。なぜこれほど、相続発生後の相談が寄せられるのか。その理由は、遺言がない、あるいは、あっても内容が不十分であることが多いからだと思います。
多くの紛争は、適切な内容の遺言があれば防げたはずです。将来の紛争リスクを踏まえて、遺産分割を円滑に進められる遺言の作成をお手伝いしますので、生前対策についてもぜひご相談いただければと思います。