相続弁護士 ドットコム
若戸法律事務所(福岡県北九州市)

若戸法律事務所

所在地
福岡県 北九州市戸畑区幸町2-2
受付時間
  • 平日可
初回相談料
5,500
/
30分まで
(税込)

弁護士歴45年のベテランならではの解決力と思いやり。利己的欲求より故人の意思を重んじる相続を

配川 壽好若戸法律事務所
若戸法律事務所(福岡県北九州市)配川壽好弁護士_メイン画像

福岡県北九州市の若松区と戸畑区を中心に活動する「若戸法律事務所」。キャリア45年、累計相談4000件以上の配川壽好弁護士が「エリア唯一の法律事務所」として地域の相続問題を解決しています。ベテランならではの強みや、相続人と被相続人に配慮した手続きの進め方などについて伺いました。(福岡県弁護士会所属)

インタビュー

財産を残した人の声に耳を傾けて――争うよりも有効的な使い方を考えてほしい

まずは事務所の概要をお聞かせください。

1994年の設立から今年でちょうど30年が経ちました。前職では北九州市全域を管轄する事務所に所属していましたが、若松区と戸畑区に一つも弁護士事務所がないことが分かり「気軽に相談できる場所を作ろう」と開業を決めました。以来、地域で唯一の法律事務所として様々な相談に対応しています。

理念や大切にしていることは何ですか。

体調が悪いときに、すぐに病院で診察を受けて薬を処方してもらうことで、早めに回復しますよね。法律トラブルもそれと似ていて、なるべく早期に弁護士が介入して適切な対応をすれば、大事に至る前に解決できる可能性があります。少しでも気がかりなこと、困っていることがあれば、自分や身内だけで抱え込まずに話を聞かせてほしいです。

もちろん、初めて弁護士に会う方は緊張すると思います。でも私と話すのに相続や法律の知識は必要ありません。知識があまりない方にも納得してもらえるよう、わかりやすい言葉やたとえを使って説明します。

「自分が依頼者ならどう感じるだろうか」という視点は常に持っています。私を訪ねることで、精神的に楽になっていただければうれしいです。

また、お金に余裕がない、あるいは生活保護を受けている場合などには法テラス(日本司法支援センター)も紹介できます。経済的な理由で問題解決を諦めないでほしいですね。

相続案件に注力されている理由をお聞かせください。

日本では誰かが生涯を終えるにあたり、必ず相続が発生します。近年は少子高齢化の影響もあり、関連する手続きの重要性が増しているように思います。

そんな背景もあり、創業時から注力してきた相続の分野をより強化するようになりました。おかげさまで相談件数はトータルで4000件を超えています。

どのような相談が多く寄せられますか。

若戸法律事務所_事務所内

最も多いのは、被相続人の子どもからの「きょうだいで話し合う機会を持てない」「意見がまとまらずに仲たがいしてしまう」「だから何とかしてほしい」という相談です。また「兄は親から学費を援助してもらったので、弟の私よりも遺産の取り分を減らせないものか」など、金額調整で依頼を受けることもあります。

解決のために、どのように対応するのでしょうか。

まずは戸籍を集め、全ての相続人を明らかにします。そして全員に、事情を説明した上で協力を求める手紙を発送します。

当事者同士だと感情的になりがちですが、弁護士が関わることで「法律でそう決まっているなら受け入れよう」というふうに意識が変わり、手続きも円滑に進みやすくなります。それでも納得できない場合は調停や裁判を考え始めるものの、膨大な時間とお金がかかると分かると皆さん冷静になり、協力的な姿勢に変わります。私が手がけた案件では、話し合いの段階で解決したケースが圧倒的に多いです。

こうして各相続人の協力を得られたら、正式に遺産分割協議書を作り、全員の署名をもらいます。お金の清算や不動産の名義変更などの細かい手続きも私が代行するので、当事者の方は手続き完了を待つのみです。

案件を手掛ける上で大切にしていることは何ですか。

依頼者と相手方、それぞれの気持ちを汲むことです。相続トラブルに至った理由や経緯を把握し、案件を丁寧に進めるよう努めています。

さらに、それぞれの主張を受け止めた上で「そもそも皆さんが争っているお金や土地は、亡くなった方が懸命に築いてくれたものです」と、改めて遺産の意味について理解を求めます。被相続人がどのような気持ちで家族のために財産を残したのか、思いを馳せてもらうことを大切にしています。

相続人が30人にのぼる複雑なケースを解決したことも。法の下でゴールを示せるのが強み

相続問題について弁護士に相談するメリットを教えてください。

若戸法律事務所_相談室1

法律知識や経験に基づいて、今後の見通しや適切な解決方法を提示してもらえることです。弁護士がいれば、対立する相続人と直接交渉する必要がなく、手間のかかる資料請求も任せられるなど、様々なメリットがあると思います。

逆に法律を知らない人だけで話合いを始めると「あの時、あなたは親からこんなに優遇された」「いや、あなたこそ…」といった話が出るばかりでいつまでも折り合いがつかなかったり、感情が昂って争いがエスカレートしたりすることもあります。

弁護士が介入し、第三者の立場から法律のルールに基づいて交渉を進めることで、当事者全員が納得できる着地点に早くたどり着けるでしょう。

相談が遅れることで生じるデメリットは何ですか。

調停や裁判にもつれ込むと、解決までに少なくとも1、2年を要することが多いです。費用もさることながら、とにかく時間が惜しいですよね。後から細かい問題が湧いてきて、結果的に3、4年に延びることもあります。中には遺言書の解釈が争点となり、別の裁判が始まることもあります。

一方で調停や裁判の前、つまり交渉の段階では、相続人同士で譲り合いの精神も残っています。争いが長引くほど当事者の負担は大きくなります。なるべく交渉の段階で全員の意見がまとまるように調整し、少しでも早く平穏な日常を取り戻してもらえるように対応を進めていきます。

若戸法律事務所ならではの特長を教えてください。

調停や裁判に至る前に解決するよう粘り強く交渉することです。また、依頼者の希望を「それは無理です」などと抑え込むことはせず、できる限り実現できるよう柔軟に対応することを大切にしています。

経験豊富であるがゆえの強みは何ですか。

数多くの案件を扱ってきたので、成功の方程式を知っていることでしょうか。依頼者にも相談内容に応じた事例を紹介でき、解決への道のりを分かりやすく示せます。

また、交渉や調停が長引くと、当事者の間にしこりが残ってしまう可能性があります。関係を悪化させないよう「そろそろ終わりにしませんか」と、経験に基づいて折衷案をアドバイスできるのも強みだと思います。

今までで印象に残っている案件を教えてください。

親世代が相続手続きをしなかったために、子ども世代が祖父母の遺産を整理した案件に携わったことがあります。いざ始めると相続人が30人もいて、戸籍を頼りに住所を割り出すのにかなり時間がかかりました。

不動産名義を変更して家屋の解体や土地の売却をするには、相続人全員の印鑑証明が必要です。被相続人との交流が全くなくなかなか連絡が取れない方や、認知症の方、寝たきりになっている方もいましたが、幸いにも相続人の1人が諸連絡をサポートしてくれて、半年ほどで解決に至りました。

一筋縄ではいかない案件でしたが、長い間手つかずだった遺産分割を終えられたということで依頼者から非常に感謝され、印象に残っています。

四十九日の法要などに合わせて相続人同士で話し合いを。難しいと判断したら早めに弁護士へ

先生に相談するにはどうすればいいのでしょうか。

若戸法律事務所_相談室2

まずは電話やメールで事前予約をお願いします。初回はヒアリングを行った上で今後の進め方を提案し、弁護士費用の見積もりもご案内します。納得していただけたら一緒に問題を解決していきましょう。

あくまでも理想ですが、初回から戸籍や相続人関係図があると助かります。また、遺産の状況が分かるメモ、預金通帳のリストなどもあれば話が速いでしょう。銀行名と支店名が分かれば照会も可能です。情報が多いほど、手続きがスムーズに進みます。

最後に、相続で悩む方々にメッセージをいただけますか。

遺産分割について、まずは相続人同士で話してみましょう。四十九日などの法要に合わせて切り出せば「財産目当てではないか」などと勘繰られずに済むと思います。これで円満にまとまったら何よりですよね。

話し合いでは困難だと感じたら、日常生活に追われて相続手続きを忘れてしまう前に、弁護士にご相談ください。

不動産の名義変更などを煩わしく思うかもしれませんが、もはや相続登記は義務です。また、被相続人の借金をはじめ“負の遺産”を相続放棄するには、原則的に3カ月以内の手続きが必要なのでご留意ください。

相談したら必ず依頼しなければならないわけではありません。「とりあえず弁護士のアドバイスを聞いてみたい」という方ももちろん歓迎しますので、お気軽にご連絡ください。