相続弁護士 ドットコム

弓弦法律事務所

依頼者の気持ちを理解することが問題解決の第一歩〜地元市川で相続問題に取り組む

ホームドクターのように地域に密着し、気軽に相談できる存在でありたいという「弓弦法律事務所」(千葉県市川市)の吉田譲二弁護士。携わった案件を通じて、感情が影響を及ぼす相続問題の難しさを痛感するとともに、弁護士が介入する重要性を実感したそうです。そんな吉田弁護士に、相続問題への取り組みや事務所の強みについて話を伺いました。(千葉県弁護士会所属)

弓弦法律事務所(千葉県市川市)吉田譲二弁護士_メイン画像
吉田 譲二弁護士
弓弦法律事務所
受付時間
  • 平日可
  • 24時間可

インタビュー

弓弦のように、強くしなやかな弁護士に

事務所設立の経緯を教えてください。

東京の法律事務所で弁護士としてのキャリアをスタートし、その後、友人と共に新たな事務所を設立しました。その事務所で約8年活動した後に立ち上げたのが、現在の事務所です。

もともと私は地元で活動したいという願望がありました。生まれは栃木なのですが、大学生の頃から市川に住んでおり、私にとって市川が地元と呼べる場所でした。愛着ある市川で、地元の皆さんの役に立ちたいという思いから、事務所を構えることを決断しました。

「弓弦法律事務所」という事務所名にはどのような思いが込められているのですか。

吉田譲二の「譲」という字は「ゆずる」と読むことができます。事務所名には自分の名前を入れたいと思っていたので、「ゆずる」にしました。しかし、「譲る」ではバランスが悪いと感じ、「弓弦」に置き換えたんです。

弓弦は頑丈でありながら、矢を放つときはしなやかに曲がります。弓弦のように、強くしなやかな弁護士でありたいという思いを込めて、「弓弦法律事務所」という名前に決めました。

事務所の理念を教えて下さい。

地域に密着し、気軽に相談できる「ホームドクター」のような存在でありたいと考えています。

個人、企業問わず、地域の皆さんとのコミュニケーションを大切にして、悩みやトラブルに的確で丁寧なサポートを提供することで、地域に貢献していくことを目指しています。

依頼者の話をしっかり聞くことが大事

相続分野に注力している理由を教えて下さい。

市川で開業して3年近く経つのですが、東京で活動していた頃に比べて、相続に関する相談が多いと感じています。その要因は、土地を所有している人の割合が、東京よりも高いからではないかと思います。

土地や不動産など所有財産が大きいほど、相続争いは発生しやすいです。こうした状況を踏まえ、地域の方の役に立ちたいと考え、相続問題に力を入れています。

相続案件を扱う際に心がけていることはありますか。

まず最初に把握すべきポイントとして、「相続人」と「相続財産」をしっかりと確認することが重要だと思っています。これは基本的なスタート地点であり、これらを正確に把握することで、問題や争いの原因を理解しやすくなります。

その後、相続人同士のコミュニケーションの問題や法的な争点が存在するかを注意深く見極めます。

相続問題においては、必ずしも裁判手続きが最適とは限らないため、依頼者の状況やニーズを正確に理解し、協議が最適か、あるいは調停や裁判手続きが必要かどうかを見極め、最適な提案をすることを心がけています。

依頼者とのコミュニケーションで気をつけていることはありますか。

「話をしっかりと聞くこと」を意識しています。相続問題では、感情が大きな影響を与えることがあります。依頼者がどのような気持ちを抱えているのかを理解することが、問題解決の第一歩だと考えています。

また、相続は家族の問題であり、その性質上、他人には相談しづらい問題だと思います。依頼者が抱える不安や悩みを聞くことは、依頼者の気持ちを整理したり、ストレスの軽減にもつながります。そうしたことからも、話を聞くことは大切だと考えています。

相続問題を弁護士に相談することには、どのようなメリットがありますか。

弁護士は他の士業に比べて幅広い案件に対応することができ、様々な手段を用いて問題を解決に導くことが可能です。さらに、弁護士は交渉のプロですから、依頼者の利益を最大限に守りながら、的確な交渉をおこなえます。

また、当事者同士での話し合いが難しい場合に、弁護士が代理人として介入することで、交渉がスムーズに進む可能性が高まります。感情が絡む問題においても、冷静かつ客観的な視点から問題を分析することで、解決に向けて進展させていきます。

初回の相談はどのように進めていくのでしょうか。

まず相談者の話を聞きます。どのような問題が生じているのか、それがどのような原因によるものかについて詳しく話を伺います。また、相続人と被相続人との関係性や、事案の経緯についても確認します。

その後、お聞きした話を元にして解決方法について説明をおこないます。可能な解決方法や手続きについて提案をし、相談者の意向や希望を十分に汲み取りつつ、どのように手続きを進めていくかを検討します。

多くの相談者が気にされる費用についても、初回の段階で詳細に説明します。手続きに伴う費用や料金体系について明確に説明し、相談者の理解を得た上で、手続きを進めていくことになります。

初回の相談は30分無料だそうですね。

初回の30分は、まずはお話を十分に聞かせていただく時間と位置づけています。相続問題はそれぞれの家庭によって事情が異なるため、状況を理解し、その上で最適な進め方やサポートを検討します。

初回相談では、何かを用意してもらう必要はありません。特に被相続人が亡くなったばかりで、何をどうすればよいのか分からないといった状況の場合、まずは相続人の状況などについて話を伺います。

ただし、調停が進行中であったり、話し合いが何度も行われたけれども進展しないという場合には、それまでの経緯を確認するために、関連する書類や資料を持参していただくことがあります。

感情が絡む相続問題では、弁護士の介入が解決の鍵になる

相続分野における事務所の強みを教えて下さい。

弁護士は私1人の事務所なので、フットワーク軽く、自らの判断でその場の状況に応じて臨機応変に対応することができます。それにより、依頼者に対して迅速でパーソナライズされたサービスを提供することが可能です。

また、税理士や司法書士など、相続に関連する専門家と協力関係があります。必要に応じて、税務や登記業務に関するアドバイスやサポートが得られるだけでなく、必要な専門家をご紹介できます。特に司法書士の方は、当事務所と同じビルに事務所を構えているため、迅速に対応できます。

これまでの活動で印象に残ってる案件を教えて下さい。

姉妹の遺産分割案件で、姉の代理人を務めたのですが、妹が代理人をつけなかったため、直接交渉が必要でした。しかし、相手方が非常に感情的で、私に対する敵意も強く、合理的な話し合いが難しい状況でした。

調停でも合意に至らず、最終的には審判によって解決しました。この案件を通じて、相続分野の難しさと感情的な要素が案件進行に与える影響を実感しました。

同様に、兄弟の遺産分割案件も印象的でした。兄弟が非常に不仲で、相手方が連絡に応じず話し合いが難航していました。しかし、私の関与で相手方が積極的に話を聞くようになり、最終的には双方が納得できる解決に至りました。

これらのケースから、感情の対立が相続問題を難解にすることと、弁護士の介入が解決の鍵となることを学びました。

相続分野において、どのような点にやりがいを感じますか。

相続問題は家族や親族の問題であり、当事者の感情が深く絡む事件です。そのため、解決に至ったとき、依頼者の喜びや安堵が非常に強く表れることがあります。

一般的な事件よりも感情的な要素が強調される中で、依頼者が肩の荷を下ろし、感謝の意を述べてくれる瞬間にやりがいを感じます。

今後の展望を教えてください。

遺産分割をはじめとした、相続に関する相談・依頼に積極的に応じていきたいと考えています。同時に、争いを未然に防ぐための予防的な法務、具体的には遺言の作成などにも力を入れていきたいと考えています。

最後に、相続問題で悩みを抱えている方へメッセージをお願いします。

一口に相続と言っても、それぞれの家庭で事情は異なります。そのため、専門家のアドバイスを聞くことが、問題解決の第一歩だと思います。

1人で悩みを抱え込まず、気軽に弁護士に相談してみてください。どんな不満や問題があるのか、お話をじっくり聞かせていただきます。話すことで気持ちが楽になることもありますので、まずは相談してみてください。

私たちの事務所は喫茶店のような雰囲気で、リラックスして相談できる場所です。お気軽にお越しください。